実は、このように産業界にとって不都合な、民間人による調査報告は、繰り返し表沙汰になっては、専門家によって無視され、忘れ去られてきた。例えば、電子レンジで調理された食品を摂取し続けることで生じる健康リスクや、特定の音楽が動植物に与える健康リスクなども熱心に研究され、注目すべき結果が得られてきたのだが、それらも同様にして忘れ去られていった。
1936年、アルバート・ロイ・デイヴィス氏(1915-84)は、永久磁石のN極とS極とでは性質が異なることを発見した。簡単にいえば、N極に曝された生物は野性的になり、S極に曝された生物は繊細で知性的になる。そして、S極に影響を受けた動物は、小さく、弱く、繊細になるものの、成長・加齢の速度を落とすため、結果的に寿命を最大50%延ばせることを発見した。
このような研究成果は、一部の研究者らの間では有名ではあるが、現在でも一般には知られていない。共同研究者であったウォルター・C・ロールズ・Jr.氏も2009年に他界したが、生前、あることに対して精力的に警告を発していた。
それは、N極から発生するのと同様の磁気エネルギーが、交流電源を使用したラジオ局やレーダー・アンテナばかりか、携帯電話からも発せられているという事実である。特に固定電話や携帯電話の受話器内の多くの磁石は脳のほうに向けられており、逆向きにするようにメーカーに改善を求めていたのである。
現在、携帯電話各社がロールズ氏の警告を受け入れ、改善を行ってきているのかどうかは不明であるが、今一度、電磁波と、性質の異なる磁気の作用について、見直してみる必要があるのではなかろうか。
(文=水守 啓/サイエンスライター)
【水守 啓(ケイ・ミズモリ)】
「自然との同調」を手掛かりに神秘現象の解明に取り組むナチュラリスト、サイエンスライター、代替科学研究家。 現在は、千葉県房総半島の里山で農作業を通じて自然と触れ合う中、研究・執筆・講演活動等を行っている。著書に『ついに反重力の謎が解けた!』、『底なしの闇の[癌ビジネス]』(ヒカルランド)、『超不都合な科学的真実』、『超不都合な科学的真実 [長寿の謎/失われた古代文明]編』、『宇宙エネルギーがここに隠されていた』(徳間書店)、 『リバース・スピーチ』(学研パブリッシング)、『聖蛙の使者KEROMIとの対話』(明窓出版)などがある。
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