音声操作をすることで、私たちの生活をサポートしてくれるAIスピーカー(スマートスピーカー)。音楽の再生をはじめ、インターネットに接続してニュースや天気などを読み上げてくれる機能などを搭載し、現在世界的に人気が爆発している。しかし、その裏でいくつか不具合が起こっていると報じられている。
最近話題になった不具合は、人工知能「Alexa(アレクサ)」を搭載したアマゾンのAIスピーカー「Amazon Echo(アマゾンエコー)」が突然笑い出すというトラブルだ。3月7日頃から、「夜中に笑い声が響く」といった不具合がネット上で複数報告されており、ユーザーのなかには恐怖で怯えたといった声も上がっている。なお、アマゾンはこの不具合を認識しており、修正に向かっていると発表している。
AIスピーカーに関するトラブルはほかにもある。
英大衆紙サンは、飼い主の声をマネしたオウムがアレクサを通じて商品を注文してしまった出来事を報道した。
さらにアメリカでは、アレクサによって2重のトラブルが起こったことも話題になった。最初に、6歳の女の子が勝手にドールハウスとクッキーが欲しいと言ったところ、アレクサが発注して商品が届いてしまった。さらに、この出来事をニュース番組が報道するなかでアナウンサーが、「アレクサ、私にドールハウスを注文して」と読み上げると、この音声を拾った多くの家庭のアレクサが反応し、実際にドールハウスが複数発注されたという。このトラブルに対し、アマゾンは注文のキャンセルを受け付けると発表した。
ただ、AIスピーカーのほとんどは、音声注文をオフにしたり、購入するためには確認コードを入力するといった設定もできるので、誤発注を防ぐことは可能だ。
AIスピーカーが周囲の音声を盗聴するという問題が浮上したこともあった。
自宅である商品について話していたところ、翌日からその商品の広告がネット上で表示されるようになったと訴えた人がいるという。
また、グーグルのAIスピーカー「グーグル ホーム ミニ」が、勝手に周囲の音を録音してグーグルへ送信していたという不具合が起こったこともある。グーグルはこれをバグと認めて修正プログラムを導入した。
このように、AIスピーカーは予想だにしないトラブルが続々と起こっている。今後も、驚くようなトラブルが起こる可能性はある。
(文=編集部)