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Androidスマートフォン(スマホ)は、今年春モデルあたりまではトップモデルだけが注目される状態だった。トップモデルは当然、最速レベルのCPUを搭載し、それ以下のラインアップはCPUの非力さにより、操作の快適性などで劣ることが多かった。そんな流れが変わり、今年夏モデルではメジャーメーカーのほとんどが、トップモデルだけでなくミドルサイズでも高速なクアッドコアCPUを搭載して快適性をアップした。
その背景には、世界のスマホメーカーにCPUを大量供給するクアルコム社の供給力の改善もあるが、それ以外にマーケティング的な理由もありそうだ。
●ガラケーユーザーに5インチディスプレイはなじまない?
以前はある程度快適に操作できるAndroidスマホが欲しければ、クアッドコアCPUを搭載したトップモデルを購入するしかなかった。最近のトップモデルは大画面化が進み、5インチフルHDのディスプレイがポピュラーだが、その大きさゆえの持ちにくさを嫌う人も少なくない。情報が見やすい、多くの情報が表示できるという大画面ディスプレイも、万人受けするものとは限らないわけだ。
そんななか、日本ではそろそろガラケーを使っている人々の買い替えサイクルにマッチしたモデルを用意する必要があるタイミングになってきた。スリムなガラケーを使っている人が持ちやすく、無理なく移行できることを考えると、メーカーもミドルサイズの持ちやすいスマホに力を入れざるを得ない。
●高性能を凝縮しているミドルサイズモデル
そして、今年夏モデルでは国内メーカーは4~4.7インチレベルのミドルサイズスマホに高速なCPUを搭載し、高機能なモデルを投入してきた。例えば、ソニーは約4.5インチのXperia Aを、パナソニックは約4.7インチのERUGA Pを投入している。また、海外メーカーのLG電子も、約4.5インチディスプレイを搭載したミドルサイズのOptimus it L-05Eを投入している。
これらの特徴は、トップレベル並みの性能とエッセンスを凝縮したようなミドルサイズのモデルだということだ。サイズが落ちれば性能も劣るという、かつてのAndroid端末の状況とは異なり、トップモデルと変わらないパフォーマンスで持ち運びやすくなっているわけだ。