それが今は、MacBook Pro 13 Retinaを入手したことでモニター要らずになっている。わずか2インチとはいえ、11インチから13インチへの変化は大きいし、高精細度のRetinaモニターは実に美しく明るい。デザインを見るにも、細かい事業計画の数字を見るにも苦ではなくなった。難点としては、重量が少し重くなったが、気にするほどではない。しかし、大きくなったことでバッグには入れづらくはなった。
●複数のデバイスを使い分けることの不都合さが解消
本来筆者は、利用するマシンを分けるのが好きではなく、いつでもどこでも同じMacを使っていたいのだが、現在は、iCloudを使ってiWork系アプリ(Keynote、Pages、Numbers)を複数のMacやiOS機器で自動的に共有できるので、まったくストレスなく複数マシンを使うメリットを享受できる。
ちょっと昔は、複数のマシンを使い分けるには、いちいち共有用のストレージに保管したり、USBメモリに入れたり、自分で自分にメールしたりと、ファイル共有のための手間をかけていた(DropboxやBoxなどを使ったとしても、少なくともKeynoteなどを使う際にはiCouldほどのスムーズさはないと思う)。
そのため筆者は、一台のマシンを常に携行することで作業環境を一つにしていたのだが、今ではオフィスはより大きな画面のMacBook Pro、自宅ではMacBook Air、通勤途中や外出中はiPad Airというように、物理的にマシンを分けてもなんの不都合もなくなった。
【その他】
最近、リコーのコンパクトデジタルカメラ GRを入手した。写真を軸としたサービス開発をしていることもあって、できるだけ質のいい画像を撮影したいということと、その機会も増えてきたからだ。ミラーレス一眼レフと迷ったのだが、用途として望遠を必要とすることはなさそうだし、ならば持ち運びやすさを重視すべきなのでGRにした。いま操作を勉強中だが、一つだけ気に入らないのは光学ファインダーがないこと。
こうして整理してみて改めて思うのだが、性能というものはどうしても何かとオフセットとなる、ということ。何かを求めれば何かを犠牲にしなければ、最善は手に入らない。逆に言えば、最善とは人それぞれのニーズによって変わってくる。軽さを求めれば画面は小さく高性能も求めづらい。高性能を求めれば、取り回しの悪さを我慢しなければならない。常に、すべてにおいて優れているというのはなくて、あらゆる面でほどほどを求めてバランスを重視するか、あえてバランスを崩してでも一点集中的に高機能や軽さ等の優位点を求めるかしかない。
iPhoneは最高のスマートフォンだが、いまどきのAndroidスマートフォンの画面の大きさを歓迎する人は多いだろうし、持ち運べないという欠点を無視してもデスクトップを使いたい人も多いはずだ。
みなさんは、どのようなIT武装をして、自らの仕事効率の向上を目指していらっしゃるだろうか。機会があれば、ぜひいろいろな人にお伺いしたいものだ。
(文=小川浩/シリアルアントレプレナー)