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安保関連法案の裏で法整備進む
外国でも休眠預金は活用されている。アメリカでは3年間の休眠で州政府に移管され、カナダでは10年間でカナダ銀行に移管される。カナダやフランスでは、一定期間を経た休眠預金は国家予算に組み込まれる。日本がこれから採用しようとする仕組みと似ているのは、イギリスの制度だ。15年の休眠期間の後にRECLAIM FUND(再生基金)に移管され、BIG LOTTERY FUND(宝くじ基金)が法律に基づいて資金を活用する。
では休眠預金が預金保険機構に移管された後、権利者の権利はどうなるか。消滅時効にかかるのか。それとも除斥期間にかかるのか。
「休眠預金が一定期間を経て預金管理機構に移された後も、消滅時効にもかからないし、除斥期間にもかからない。預金保険機構は払い戻しに対応できる準備金(2019年から年間500億円)を保有しており、権利者の権利は従前通りに保護され、払い戻しに応じてもらえる」と武村氏。
安保関連法制ばかり注目される今国会だが、国会議員全員が安保に関与しているわけではない。95日間も大きく延長されたが、「かえっていろんな法案を通すことができる」と張り切る議員も多数存在する。そしてこのような地道な立法作業も、着々と進められている。
(文=安積明子/ジャーナリスト)
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