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高圧一括受電会社のなかには、経営体力が脆弱な会社も混在しており、新規導入がストップすることによって経営困難に直面することになる。もし倒産すれば、真っ先に直面するのがマンションの変圧器差し押さえである。この変圧器は、高圧一括受電企業の所有物である。マンション住民にとって変圧器を差し押さえられることは、電力停止も免れず、生活基盤を差し押さえられるのと同義である。当然、その変圧器を差し押さえした者から買い戻さなければならないが、管理組合にその資金がなければ住民の追加負担になる。
いずれにせよ、電力自由化によって、高圧一括受電導入マンションをめぐる問題が深刻化するのは必至である。
(文=小倉正行/フリーライター)
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