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マンション、間違った地震対策&発生時の対応は危険!「近所力」が被害を大きく左右

構成=編集部
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丸山 防災に関して何かやろうとすると、「自分は大丈夫」とリスクを過小評価する「正常化バイアス」や、「誰も防災の準備をしていないのだから、自分もやらなくてもいい」という「リスキーシフト」という心理も働きがちです。それを克服して行動に移すことが大切です。そうしたことのヒントにしていただけるように、同テキストをまとめました。

 備えには「想定」が必要です。まずは家庭内で結構ですので、「いつ、どこで、だれが、何をしているとき」震災がやってきたらどうなるかなどを考えてみてください。そしてどうやって身を守るかを話し合ってみる。それが「机上防災訓練」です。また、マンション内に広げてやってみるのもいいでしょう。その際に明確な結論が出なくてもいいのです。

 まずは、どんな被害が想定され、その際にはどう対処すべきか。それにはどんな準備をしておくかを考える。これをマンション内に広げてワークショップ(研修会)を行えば、住民同士の「近所力」という考え方にたどりつくことになります。

――個人でできる震災発生時の備えとして大事なことは、具体的にどんなことでしょうか。

丸山 まずは身を守ることです。地震が起きると「すぐ火を消せ」と言われますが、ガスコンロには煮えたぎったお湯の入った鍋がのっている場合、無理して消そうとするとお湯がこぼれて大やけどをすることがあるかもしれません。ガスコンロは震度5程度でガスが自動的に遮断され火は消えます。ですから危険を冒して無理にガスを止めるのではなく、まず身の安全の確保が大切です。

 食料を気にされる方も多いですが、一般家庭なら、1年程度の賞味期限がある食材を使いながら順次買い足すことで、現状に少しのプラスアルファの備蓄で被災生活期を乗り越えることも可能です。いわゆる「ローリングストック方式」です。賞味期限の近いものを日常的に使用し、なくなる前に補充する仕組みです。カセット式のガスボンベと飲料水を確保しておくこと。そして凝固剤付きの簡易トイレなどを用意しておくことなどが大事です。

――今後の課題はどんなことでしょうか。

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