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クリントン候補、財団に中国人の巨額寄付で疑惑浮上…中国権力闘争が米大統領選に飛び火

文=相馬勝/ジャーナリスト

 さらに、いったんクリントン財団に入った寄付金が、ヒラリー・クリントン氏の大統領選の資金に流用されたとの可能性も一概には否定できない。このため、今回の王氏の選挙資金提供疑惑は徐々に米国内でも関心が高まっていた。このようななかで、王氏の全人代委員の資格が取り消されたことから、米メディアも今後の王氏の動向を注視している。

 中国の権力闘争が米大統領選に波及するという前代未聞の事態が現実化するのか、それとも線香花火のようにしぼんでしまうのか。月並みな表現ながら、事態は予断を許さない。
(文=相馬勝/ジャーナリスト)

相馬勝/ジャーナリスト

相馬勝/ジャーナリスト

1956年、青森県生まれ。東京外国語大学中国学科卒業。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大学東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現在ジャーナリスト。著書は「中国共産党に消された人々」(小学館刊=小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品)、「中国軍300万人次の戦争」(講談社)、「ハーバード大学で日本はこう教えられている」(新潮社刊)、「習近平の『反日計画』―中国『機密文書』に記された危険な野望」(小学館刊)など多数。

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