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「相馬勝の国際情勢インテリジェンス」

中国内、日本関係者のスパイ容疑での身柄拘束多発…反中国勢力流入に怯える習近平

文=相馬勝/ジャーナリスト

 中国では習近平指導部が12年11月に発足後、「海外の反中国勢力」の流入を警戒し、取り締まりや監視を強めており、14年11月にはスパイ行為を具体的に定義した「反スパイ法」が施行されており、国内外の組織や個人が国家の安全に危害を及ぼす活動や、国家機密を盗み取ることなどをスパイ行為と定めるなど、個人のほか、NPO組織、人権団体などが監視対象になっているようだ。

 これまで、国家機密を入手した罪で起訴された日本人が受けた量刑としては、1996年の裁判で懲役8年の判決がある。中国国外の諜報機関の一員として国家機密を収集していたとなると、10年以上の懲役刑から最高刑は死刑。組織的、計画的ではない国家機密探知罪ならば、懲役3年以上10年以下の判決となるのがほとんどだが、それにしても、中国の監獄での生活は身体にこたえることは間違いない。
(文=相馬勝/ジャーナリスト)

相馬勝/ジャーナリスト

相馬勝/ジャーナリスト

1956年、青森県生まれ。東京外国語大学中国学科卒業。産経新聞外信部記者、次長、香港支局長、米ジョージワシントン大学東アジア研究所でフルブライト研究員、米ハーバード大学でニーマン特別ジャーナリズム研究員を経て、2010年6月末で産経新聞社を退社し現在ジャーナリスト。著書は「中国共産党に消された人々」(小学館刊=小学館ノンフィクション大賞優秀賞受賞作品)、「中国軍300万人次の戦争」(講談社)、「ハーバード大学で日本はこう教えられている」(新潮社刊)、「習近平の『反日計画』―中国『機密文書』に記された危険な野望」(小学館刊)など多数。

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