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「天皇や皇太子は公務のない日は、文献を読んだり、研究者からご進講を受けたりして研究に当てている。どんな職業でも多忙かどうかは主観の問題であり、公務が多いか少ないかは客観的に判断できるものではないし、宮内庁の裁量で増減が可能」(森氏)
一方、女性宮家創設の目的である皇室の消滅を受け入れるか、女系天皇を受け入れるか、二者選択を迫られているという見解を森氏は示す。
「天皇制という機能は、明治維新や敗戦など国家の危機で発動されてきた。しかし、昔の天皇制が持っていた『国民を統合する』という意味が、今は実態として感覚的に薄れてきている。そろそろ天皇制のない日本を想像すべき時期に来ているという論者もいる。現実に皇位継承者がいなくなれば、皇室は消滅せざるをえない。天皇制が存続する意味は文化的にも歴史的にも大きいが、保守派が主張するような旧宮家皇族の復活のような『無理』をすれば、皇室自体への信頼も失われる。万世一系というフィクションにこだわればこだわるほど、皇室は消滅の危機に瀕するわけで、もしも皇室の存続を優先するのであれば、女系天皇を認めなくてはならない。どんな名家でも家は途絶えることがある。それを避けるには、ある意味『婿養子』をとるしかないわけで、それを拒否するのであれば、皇室はいずれ消滅するだろう」(同)
歴代内閣が先送りにしてきた皇室の存続をめぐる問題は、今こそ待ったなしの議論が求められている。
(文=編集部)
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