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――秋の中国共産党全国代表大会を前に、「ポスト習近平」の1人と見られていた重慶市党委員会書記の孫政才氏が逮捕され、失脚しました。習主席は独裁色をますます強めていくのでしょうか。
辣椒 これは、習近平が非常に大きな野心を持っていることの証明です。彼は中国共産党の歴史的政治形態である「老人幕後干渉」を排除することに成功し、胡錦濤や江沢民が習政権に口出しできない体制をつくりました。「老人幕後干渉」とは、日本語で言う「院政」です。
「ポスト習近平」についていえば、習近平はこれからもトップの座に居座ることを考えているので、後釜は不要です。きっと、独裁の道を歩むでしょう。
劉暁波は中国政府に謀殺された?
――7月に人権活動家の劉暁波氏が肝臓がんで死去しました。中国の民主化を求めていた劉氏は2010年にノーベル賞平和賞を受賞しましたが、国家政権転覆扇動罪で服役中だったため、受賞式への出席は認められませんでした。がんに罹患後は家族が国外治療のために出国を求めていたものの、中国当局は認めなかったといわれています。政府の姿勢について、どう思いますか。
辣椒 一部では、「劉氏は中国政府に謀殺された」という説もあります。すべての経過を見ると、私はこの説を支持します。現在も多くの政治犯が謀殺されていますが、私たちは力不足でどうしようもありません。
現在、外国政府に「中国の劣悪な人権問題を改善しよう」という動きがありますが、中国共産党はそれを無視しており、政治犯の置かれている状況を改善しようという考えはまったくありません。
――ありがとうございました。
(構成=長井雄一朗/ライター)
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