10月27日付産経新聞は、「民進系→小池氏へ“誹謗の党” 両院議員懇激論3時間」と見出しを掲げた。「民進党はこうやっていたのだと客観的に拝見した。自民党の知恵は、もめにもめ、議論し、決めたら従うんですよ。これまでの議論をみると、そうではないですね」と小池氏は最後に啖呵を切ったと報じている。
「希望の党に合流しなかった安住淳・元財務相は25日夜、(希望の党の)両院懇の様子を側聞して周囲にこうつぶやいた。『これが民進党だよ。小池氏はもっと苦労するぞ』」(同紙より)
維新の会も低迷
「三都物語」は自然消滅だ。結局、10月10日の公示後、3知事がそろって街頭演説することは一度もなかった。大村秀章愛知県知事が「希望の党の顧問に内定」して、その日のうちに「事務局のミス」として発表を撤回したのが躓きの始まり。小池氏は「大村さんが自分でポストを求めてきた。解せないところがある」と不快感を露わにしていた。
日本維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)は「僕は継続したいけど、大村さんが今、離脱してしまっているんでね」と未練をのぞかせたが、維新の会も内輪揉めで三都物語どころではなくなった。小池知事は敗戦処理中。「メガポリス合意」など最初から同床異夢だった。
橋下徹氏はツイッターで「小池さんの看板がなければお前らのほとんどは落選してたんだよ!」「一度は小池さんにすがって、当選したら手の平返し」と、小池の責任論を持ち出した民進党からの“転向組”を批判した。
維新の会では衆院選の低迷を理由に、代表選の実施を求める声が出た。10月28日、大阪市の党本部で常任役員会を開き、党規約に基づく臨時党大会を11月中に開催し、代表選実施の可否を議決する方針を決めた。馬場伸幸幹事長は11月7日の記者会見で臨時党大会を11月25日に大阪市で開催すると発表した。松井氏続投の方向で、代表選が行われても無投票で再選の公算が大きいとみられているが、党勢の低迷の後遺症を克服するのは容易ではない。
橋下氏は維新の法律顧問を辞任したが「松井一郎代表と相談したうえでのこと」とした。松井氏が代表の椅子から引きずり降ろされるようなことになったりすれば、橋下氏は維新での基盤を失うことにもなりかねない。維新の丸山穂高衆院議員は10月31日、国会内で記者会見し、30日に離党届を出したことを明らかにした。無所属で活動する。