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「買い物をし過ぎて荷物を抱えることになっても、あとは空港に行くだけだから上野で日本円を使い尽くそうとする外国人観光客は決して少なくない。上野は外貨を稼ぐ最前線基地」(観光業界関係者)
これまで上野で営業している店の多くは、60代以降の高齢者をターゲットにしていた。そのため、商品ラインナップも高齢者が好むようなモノが目立った。しかし、外国人観光客の急増で、店の外観やレイアウトなどをはじめ商品ラインナップも30代・40代向きのコスメ・医薬品・衣料・食品へと様変わりしている。
これまで上野公園・動物園を訪れていた家族連れは一通り上野を楽しみつつも、食事や買い物は銀座や日本橋などに移動してからというケースが目立った。商品構成が変化したことで、そうしたファミリー層の食事・買い物需要をも取り込めるようになっている。
そして、赤ちゃんパンダ「香香(シャンシャン)」の誕生が上野の勢いを決定づけた。これで、上野への来街者はさらに増加。一躍、イースト東京の代表になり、東京でも屈指のホットスポットと化した。
11月には超高層複合商業ビル「上野フロンティアタワー」が開業。上野フロンティアタワーにはパルコが23区に44年ぶりの新店舗を出店する。上野フロンティアタワーは早くも話題になっており、若年層の流入がさらに加速するとの予測が強い。
現在はフロンティアタワーとパルコの進出ばかりに注目が集まっているものの、来秋には野村不動産が初めて手掛けるホテルがオープンする予定にもなっており、さらなる上野の発展が見込まれる。
イースト東京の盛り上がりは過熱する一方だ。火が点いた上野の勢いは止まる気配を見せない。上野の逆襲が始まったばかり。新宿・渋谷を脅かす存在になる日は、近いかもしれない。
(文=小川裕夫/フリーランスライター)
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