宮内庁は6日、秋篠宮家長女の眞子さまと、都内の法律事務所にパラリーガルとして勤務される小室圭さんの結婚が延期されると発表した。おふたりは3月4日に一般の結納に当たる「納采の儀」、11月4日に結婚式を執り行う予定だったが、天皇陛下の退位、皇太子さまの即位など一連の皇位継承行事が終了した後の2020年に延期する。
小室家をめぐっては、昨年12月に「週刊女性」(主婦と生活社)が、小室圭さんの母親・佳代さんが元婚約相手から受けた金銭的援助にかかわる400万円超の借金トラブルを抱えているとスクープし、先月25日には主要週刊誌3誌が一斉に両者の詳細なやりとりを含めて後追いで報じていた。
結婚延期について宮内庁の加地隆治宮務主管は会見で「週刊誌報道は延期と関係ない」と説明しているが、元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司氏は「それをそのまま信用する人は少ないでしょう」と語る。
そもそも今回、皇族の結婚が延期になるという異例の事態が生じた発端について、皇室の事情に詳しい人物はこう語る。
「昨年5月にNHKが婚約をスクープし、その4カ月後の9月には宮内庁は正式に婚約内定を発表し、今年3月に『納采の儀』、同11月4日に結婚式を執り行うというスケジュールを決定したわけですが、NHKの第一報は宮内庁幹部も報道直前に知ったほど突然のものでした。そのため、宮内庁も皇室も現在に至るまで大慌てで対応を迫られ、余裕を持って準備を進めることができませんでした。その意味では、宮内庁の『(眞子さまと小室さんが)結婚の準備を進めるなかで十分な時間がないとお感じになり、いろいろな方に相談し、延期が良いとの結論に至られた』という説明は、そのとおりでしょう」
また、マスコミ関係者もNHKのスクープが生んだ負の面をこう指摘する。
「突然のスクープのせいで、宮内庁が小室家に関する“身上調査”を十分にできなかったと指摘する声も多いです。裏を返せば、もし5月のスクープがなければ、宮内庁は借金問題を把握し、対応を取ることで現在起こっているような混乱を回避できた可能性もあります。眞子さまは6日に公表されたコメントで『予期せぬ時期に婚約報道がなされました。このことに私たちは困惑いたしました』『当初の予定を大きく前倒しして婚約が内定した旨を発表することにいたしました』とおっしゃられ、暗にNHK報道によって計画が大幅に狂わされたことに不満を示されているとも受け止められます。これは、皇族のお言葉としてはかなり強いものを感じます。その意味でも、NHKの責任は重いといえます」
そうしたNHKの責任について、別のマスコミ関係者は語る。
「昨年12月に最高裁判所は、NHK受信契約を義務付けた放送法64条が合憲だとする判決をくだし、『NHKの受信料制度は公共の福祉に適合する』と判示しました。しかし、スクープによって皇族の結婚という国にとっても極めて重大な事項を混乱させたNHKに、果たして公共放送の資格があるといえるのでしょうか」
さらに宮内庁OBも「公共放送のNHKが皇室に恥をかかせる事態を招いたというのは、罪が重い」と批判するが、今後そうした声が広まる可能性もありそうだ。
(文=編集部)