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霞が関文学を駆使した最後の消化試合
午前の参院予算委では、あまりにも与党との出来レース色が濃厚だった。午後の衆院予算委では立憲民主党の逢坂誠二議員が、喚問前に官邸関係者、与党関係者と会ったかと質したが、「退職してから、会っておりません」との答えだった。逢坂議員は、昭恵夫人の名前を見た時の印象を改めて質したが、「見たか見なかったかも含めて、捜査の範囲に入っている」として、やはり証言を拒否した。
「自身の関与については何も言えないが、官邸などからの影響についてはすべて否定できるというのは、ダブルスタンダードで合理的でない」
そう指弾したのは、希望の党の今井雅人議員である。捜査に直接関係ないことまで話さないのは「証言拒否罪に当たる可能性もある」と、無所属の江田憲司議員は指摘した。
昨年の国会で佐川氏は、「交渉記録や面会記録の存在について確認したが、廃棄されて存在しない」と答弁していた。その後、文書の存在は明らかになった。これは虚偽答弁ではないかと迫ったのは、共産党の宮本岳志議員である。佐川氏は、「確認したのは文書管理規則を確認したということ」と証言した。
出来レースのなかで、超エリート官僚だった佐川氏にとっては、霞が関文学を駆使した最後の消化試合といったところか。丸川議員のエンディングトークのように、このまま「幕引き」が計られるのか。野党や検察の動向を注目したい。
(文=深笛義也/ライター)
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