柳瀬元秘書官に自民党からも「不遜」と批判続出…野党の18連休で法案審議に支障
その柳瀬さんの態度に、野党だけでなく与党の議員も「なんてふてぶてしい。あれじゃ、政府(=安倍晋三首相)の印象がさらに悪くなる……」と驚愕していました。柳瀬さんの発言が今後の捜査に影響を与えることは明らかですから、緊張もするだろうし、言葉も選ぶ必要があったでしょう。しかし、さすがに良い印象を与えなかったようです。
「開き直りにしか見えない不遜な態度はダメだ」
午前の衆議院予算委員会後に柳瀬さんは与党から注意されたようですが、午後の参議院予算委員会でも、言葉遣いは丁寧になったものの態度は変わりませんでした。
また、麻生太郎財務大臣も、財務金融委員会の一般質疑で「セクハラ罪はない」という発言について追及を受けました。しかし、麻生大臣も決して謝らない人です。「財務省としてお詫びが必要」という表現はしても、「申し訳ありませんでした」とは決して言いません。14日になり、被害女性に対して「お詫び申し上げる」と語ったそうですが、いくらなんでも遅すぎます。一連の流れを見て「反省している」と思う国民はいないでしょう。
神澤は、「正直、このようなことがセクハラにあたるとは思っていませんでした。すみません。大臣として恥ずかしい限りですが、今後は認識をあらため、精進してまいります」と答弁してほしかったです。
立憲民主党が国民民主党に激怒したワケ
こうしたバタバタで流れ作業のような国会運営は、もちろんいいことではありません。結成されたばかりの国民民主党(民民)に至っては、内部組織も立ち上げたばかりなので、まだ「法案審査」(党として「賛成か、反対か、対案か」を検討する会議)を開くことができていません。
民民の理事議員が理事懇で全会派の理事に「うちは党内手続きが間に合わないので、なんとか採決を延ばしてください」と頭を下げてお願いする姿も見られました。しかし、これは与党と野党の各理事懇を通してから全体の理事懇にお願いするのが通常の流れです。そのため、頭越しにされた野党筆頭理事の立憲民主党が怒り、「勘弁してよ。法案は前々から提出されていたんだから。党名を変えただけでしょ」と冷たくあしらっていました。つまり、野党同士で批判し合う始末なのですが、確かに政策会議はGWの間に進めておくべきでした。
そんな事情もあり、大事な法案審議にもかかわらず、準備の時間も答弁を用意する時間も足りず、充実した討論が行われているとはとても思えません。質問を準備する側としては、翌日に3つくらい質疑があると、どうしてもにわか知識で質問せざるを得ません。特にボスである議員が代理出席で質問しないといけないときなどは、初めて目にする法案を前に途方に暮れてしまうこともしばしばです。
『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』 あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。