丸山穂高議員、辞職勧告めぐり“他議員の不祥事を暴露する”と脅迫ツイート
また、今回の件では維新のガバナンスのお粗末さもあらわになりましたね。「上西小百合問題で懲りてなかったんかい!」とツッコミを入れたくなります。ここではいちいち蒸し返しませんが、上西元議員も度重なるお騒がせな言動がありましたよね。元政策秘書とは裁判沙汰にまでなっています。
その秘書は上西元議員の離党後も維新にとどまっていましたが、つい最近、自民党の事務所に移ったそうです。「維新に嫌気がさしちゃったのかもね」と噂になっていました。
一方で、先日の大阪府・大阪市のダブル選挙では維新が勝利しています。大阪には自民党に不満を持つ有権者が多く、その反動だったようですが、今回の丸山議員の問題で維新への期待は砕け散ってしまったように見えます。純粋に維新に期待して投票した人たちにとっては怒りしかなく、「このガキ!」と思っていらっしゃることでしょう。
それに、波紋はまだまだ広がる気配です。たとえば、今年の統一地方選挙の北海道議会議員選挙と札幌市議会議員選挙では、維新は鈴木宗男代表が率いる新党大地と選挙協力をしていましたが、今後については微妙になりました。長期にわたって北方領土問題に携わってきた鈴木代表は、丸山議員の「戦争」発言について、ブログやインタビューで「腸(はらわた)が煮えくり返る思い」「人として常軌を逸している」と怒りをあらわにしています。
次の参議院議員選挙では、鈴木代表に維新から出馬を願う声もあったほどですが、仮に打診されても固辞する可能性が高まりました。丸山議員は、自身の言動が与える負の影響について思い知るべきです。
永田町で広まる増税延期→総選挙シナリオ
それにしても、衆参ダブル選挙となると、考えるだけで頭が痛いですね。どれほどの税金が、また無駄に使われるのでしょうか。永田町では、「安倍総理は消費税増税を凍結したいらしい」と話題になっています。そして、そのために解散総選挙に打って出るというのです。読者のみなさんは、そんな理由でまた総選挙が行われることを理解できますか?
自分で掲げた増税政策なのですから、日本経済の低迷を理由に延期にすればいいだけです。それなのに、批判を恐れて「総選挙で民意を問う」という考え方は許せません。前回(2017年10月)の総選挙から2年も経っていないのです。
永田町の問題はまだまだ山積していますが、これからも少しずつでも発信していきたいと思っています。
(文=神澤志万/国会議員秘書)
『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』 あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。