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文部科学省もこの点を憂慮し、インターンシップを採用につなげることのないように17年ぶりに指針を改定し、解禁前の採用活動の自粛を求めている。また経団連も「指針の手引き」で次のように明記し、「インターンシップに際して取得した個人情報をその後の採用選考活動で使用できない」と次のように注意している。
「インターンシップは、産学連携による人材育成の観点から、学生の就業体験の機会を提供するものであり、社会貢献活動の一環と位置づけられるものである。したがって、その実施にあたっては、採用選考活動とは一切関係ないことを明確にして行う必要がある」
しかし、これを額面通りに受け取る企業は少ない。広告業の人事課長は「夏も含めて秋、冬もインターシップを開催することにしている。そのために迷惑をかける職場を説得し、日当を含めた多大なコストもかかる。それでも優秀な学生を確保できなかったら役員会で責任を追及されることになる。覚悟を決めてやるしかない」と語る。
政府や経団連の思惑を超えて、16年卒の就活戦線は早くも長期化の様相を呈している。
(文=溝上憲文/労働ジャーナリスト)
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