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(左)治療前 (右)治療後 下がっていた右肩が水平になり、背骨もまっすぐになっている
そこで、左右均等に軽やかに噛めるように、残っている歯も含めて治療し直し、新しい入れ歯を装着し、噛み方のリハビリも行いました。すると、よく噛めるようになったのはもちろん、歪んでいた全身の姿勢も変化し、頭痛も目まいも消失しました。ここまでの治療期間はわずか3カ月ですが、口と全身の健康は大きく変化したのです。入れ歯を入れ換えてからは、ひとりで来院され、表情も大変明るくイキイキとして、オシャレにも気を遣い、とても若返って見えます。
しかし、見方を変えれば、この方は合わない入れ歯で偏った噛み方を強いられたせいで、いらぬ頭痛や目まいで長い間苦しんでいたのです。88歳と高齢の方でもこのようなダイナミックな変化を起こすのですから、歯科治療はくれぐれも慎重に行わなければなりません。
入れ歯だけでなく、ブリッジ、インプラントなど、歯科治療が原因の実例は数多くあります。歯列矯正のリスクについては、6月20日付本連載記事『歯列矯正は超危険!全身に深刻な副作用のおそれ…食事や口の開閉が困難になる例も』において詳述しているので、ご参照ください。
歯科治療が原因とは気づかずに身体の不調に苦しみ、マッサージや整体、整形外科、内科などで対症療法を繰り返し受けている方が多いことは容易に想像できます。
歯は、治療して数が揃っているだけでは不十分で、偏りなく左右均等に噛めることが重要です。身体の不調の原因が口の状態に起因していないか、再確認してみることも必要です。
(文=林晋哉/歯科医師)
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