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「現実的に世の中の状況を把握していれば、『何千万円もする立派な家に住もう』『高級車を買おう』などとは考えないはずです。バブル期と違って日本経済が下降している時代に、そのローンを30年後まできちんと返せる保証がどこにあるのでしょうか」(同)
ところが、団塊ジュニアは親世代から「家を持って一人前」と教わってきたため、経済状況が下降しても節約するということができない。例えば、「年収800万円の人は、中古で2000万円のマンションを買うのは負けだと思っている」(同)というわけだ。その結果、多額のローンを組んで家を購入し、毎月の返済に追われ、貯金のない「隠れ貧困」に陥ってしまうのである。
しかし、「隠れ貧困」の人も、立て直すのが不可能というわけではない。
「『隠れ貧困』から脱却するには、『貯金できる体質』に変わるしかありません。月に2000円でも3000円でもいいので、コツコツ貯めること。同時に、生活レベルの見直しも重要です。
『俺は、ビールはキリンの一番搾りしか飲まない』などというプライドがあるなら、そんなものは即刻捨てて、発泡酒を飲んでください。車も維持費や税金の安い軽自動車にする、携帯電話も大手キャリアから格安スマホにするなど、見直す要素はたくさんあるはずです」(同)
「老後破産」にならないために、まずは「50歳で借金ゼロの状態」を目指すべきだという。「50歳が無理なら、60歳前までに、貯金がなくても借金もない『プラスマイナスゼロ』を達成したい。そうすれば、老後の生活も安心となるはずです」と荻原氏。
団塊ジュニア世代が安心して老後を迎えたいのであれば、「隠れ貧困」になっている場合ではない。変化する世の中に対応し、しっかり地に足をつけて計画を立てていく必要があるのだ。
(文=中村未来/清談社)
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