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黒田尚子「『足るを知る』のマネー学」

毎月多額の銀行口座引き落とし…シニアは今こそ「おカネの断捨離」で無駄な出費撲滅!

文=黒田尚子/ファイナンシャルプランナー
毎月多額の銀行口座引き落とし…シニアは今こそ「おカネの断捨離」で無駄な出費撲滅!の画像1「Gettyimages」より

 先日、70代のお客さまから「今年のお正月に、友人から『終活年賀状』を受け取って……。同年代として気持ちはわかりますが、さびしいもんですね」というお話を伺った。

 終活年賀状というのは、「終活の一環として、年賀状は今年で最後にさせていただきます」という文面の年賀状のことらしい。高齢になって、これまでの付き合いを見直したり、年賀状作成の負担を軽減したりした際に、送るもののようだ。ある調査によると、65歳以上の2人に1人が「終活年賀状」を受け取った経験があるという。

 とはいえ、せっかくの終活年賀状も、孫の誕生などで、つい再開してしまうケースもあるらしい。長年の習慣というのは、なかなか変えられないものなのかもしれない。

 ある意味、人生の終わりに向けて準備をする「終活」が、ここまで広まってきたともいえるが、終活年賀状と同じく、“断捨離”を実行するシニアも増えてきている。

断捨離でお金は貯まる?

毎月多額の銀行口座引き落とし…シニアは今こそ「おカネの断捨離」で無駄な出費撲滅!の画像2『親の介護は9割逃げよ:「親の老後」の悩みを解決する50代からのお金のはなし』(黒田尚子/小学館)

 断捨離は、不要なモノを片付けたり、処分したりする行為だけでない。それを行うことで、何が自分に必要かを気づかせてくれる。悩み事がなくなり、気持ちが穏やかになる、健康にもつながるといった効果も期待できるという。モノにあふれた散らかった部屋で生活するよりは、スッキリ片付いた、お気に入りの品々だけに囲まれた生活のほうが気持ち良いだろう。

 なかには、断捨離のメリットに「お金が貯まる」と挙げる方もいるが、確かに、きちんと家計管理ができている方のお宅は、総じてキレイだ。お金を貯める目標が明確なので、ムリ・ムダな消費をしないし、どこに何があるか把握しているため、家計簿や保険証券など「〇〇を拝見させてください」というとファイリングされたものが、さっと出てくる。ファイナンシャルプランナー(FP)としては、貯蓄体質になりたければ、断捨離とまではいかなくても、日頃から整理整頓を心掛けることをオススメしたい。

断捨離は人生の満足度をアップさせるための手段?

 シニアにとって今や断捨離は人生の満足をさせるための手段にもなるらしい。PGF生命が20~79歳の男女を対象に行った「人生の満足度に関する調査2017」によると、人生満足度を上げるために行っていることや心がけについて、「自分へのご褒美」を挙げた人が20代女性(36.5%)を中心に若い世代に多かった。

黒田尚子/ファイナンシャル・プランナー

黒田尚子/ファイナンシャル・プランナー

 1969年富山県富山市生まれ。立命館大学法学部卒業後、1992年、株式会社日本総合研究所に入社。在職中に、FP資格を取得し、1997年同社退社。翌年、独立系FPとして転身を図る。2009年末に乳がん告知を受け、自らの体験から、がんなど病気に対する経済的備えの重要性を訴える活動を行うほか、老後・介護・消費者問題にも注力。聖路加国際病院のがん経験者向けプロジェクト「おさいふリング」のファシリテーター、NPO法人キャンサーネットジャパン・アドバイザリーボード(外部評価委員会)メンバー、NPO法人がんと暮らしを考える会理事なども務める。著書に「がんとお金の本」、「がんとわたしノート」(Bkc)、「がんとお金の真実(リアル)」(セールス手帖社)、「50代からのお金のはなし」(プレジデント社)、「入院・介護「はじめて」ガイド」(主婦の友社)(共同監修)など。近著は「親の介護とお金が心配です」(主婦の友社)(監修)(6月21日発売)
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