新築ワンルーム投資などやってはいけない?約30年間キャッシュアウトで収支マイナスに
新築ワンルーム投資地獄からの脱出
自宅を買わず賃貸に住むと、表面利回りの3.5%に諸費用込みで4%近くかかる。どうせこれだけの出費をするなら、持ち家を買おう。持ち家は3.5%の表面利回りから金利0.5%を引くが、1%の還付金があり、資産価値が毎年1%と落ちない場所を選ぶことができる。こうした物件の資産性や適正価格は、筆者が主宰する無料会員制サイトである「住まいサーフィン」【※1】を見れば全物件がわかるようになっており、23万人の会員が活用している。こうなると、毎年3%相当の資産形成が自宅で可能になる。この利益で新築ワンルーム投資の損失を補填するのだ。
通常、不動産投資した際の損得は通算することができる。今回の場合は自宅の売却益はまるごと無税でもらえる。なので、まずは自己資金をつくるために自宅の利益が出たところで売却をして手元現金をつくろう。その手元キャッシュがないと、不動産投資の損失を自分で補填し、投資ローンを全額返済することができなくなる。あくまでも、順番は自宅の益出しをした後の損失の補填ということになる。
ここまでやれば、新築ワンルーム投資地獄から抜け出せるはずだ。あとは実行あるのみだ。不良資産の処分が終わることを祈ってやまない。
(文=沖有人/スタイルアクト(株)代表取締役、不動産コンサルタント)
【※1】
「住まいサーフィン」