稼いだお金を残すために　年収1000万以上の人に求められるお金との向き合い方

　多くの人が収入の目標に定め、ビジネスパーソンにとって一つのステータスとなっているのが「年収1000万」だ。

　しかし、収入は手元に残って初めて意味がある。実際に年収1000万円を稼ぐ人の中には、思うように手元にお金が残らなかったり、資産を築けていない人も多いという現実を指摘しているのがファイナンシャルプランナーの永田智睦さんの著書『脱・高収入貧乏』だ。

　では、なぜ人より多くのお金を稼いでいても、資産構築となると思うようにいかないのか。『「収入はいいけど資産がない」高収入貧乏から抜け出すマネーリテラシー』と題したこの連載ではその原因と対処法に迫る（全4回）。

　最終回のテーマは「お金との向き合い方」。家計管理や資産運用を覚えても、お金に対する意識が変わらないとせっかくの取り組みを続けることができない。高収入の人が持っておくべきお金への意識とはどのようなものか。

ボーナスを「給与」と考える人、「臨時収入」と考える人

　年収が1000万円に届くような高所得層であれば、ボーナスも高額になる。ただ、このボーナスで金銭感覚を狂わせてしまう人は少なくない。毎月の給与とは別に高額のお金が一度に入るという経験を繰り返すうちに、ボーナスを「臨時収入」だと捉えてしまう。そして、ボーナスの時期が近づくと財布のヒモが緩んでしまうのだ。

　しかし、一度緩んだ財布のヒモはボーナスの時期がすぎても簡単には元に戻らない。その後数カ月間浪費を繰り返してしまうというケースは多いのである。

　ボーナスはあくまで「給与」であって「給与とは別の臨時収入」ではない。この意識の差で支出の額と質が決まるのだ。

支出には「質」がある

　高所得者の中には経営者もいればサラリーマンもいる。経営者であれば、どんなものであれお金を使う時に「投資」の観点を持っていることが多い。つまり、「この支出は得られるものの価値に見合ったものか」と検討してからお金を使う。

　しかし、サラリーマンにはこの観点が抜けていることがままある。支出が自分の会社の業績にどう結びつくかを常に考える経営者と、仕事に関連する支出であれば売上につながらなくても経費精算できるサラリーマンでは、コストへの意識が違ってくるのは当然といえば当然だが、サラリーマンも自分の人生の舵取りをするという意味では経営者のマインドは必要。その支出が「単に欲しいもの」なのか「必要なもの」なのかを見極める姿勢は必要だ。

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　ここでは収入への意識と支出への意識について紹介したが、投資や税金についても知っておくべき「向き合い方」がある。高所得だからこそ浪費も増えやすく、お金との向き合い方、意識の持ち方を確立しないまま生活しているとせっかく得たお金が手元に残らなくなってしまう。収入に見合った資産を築くためにも、本書は大きな学びになるはずだ。

※本記事はPR記事です。