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最後に、人気のある医療保険やがん保険については、予期せぬ事態で収入が途絶し、今後数十年にわたる億単位の見込み収入が途絶したとしても、また、たった一度の不祥事で十数億円に及ぶ損害賠償責任を負ったとしても、それを賄える資産をすでに確保できているのなら、保険商品で備える必要はない。逆に、ほんの数万円~十数万円の医療費自己負担も困難な貯蓄の少ない期間については、保険による補てんも有効であろう。それは、個々の収入や貯蓄残高で判断すればよいだけの話だ。
もらえる給付金等の確率の高さや費用対効果の多寡、ましてや保険料の多寡で保険を論じるのは、もうそろそろやめにするべきだ。与えられた情報の中からどれが最良なのかを検討するのではなく、そもそも論が必要である。これに気付いた消費者は声を出すべきであり、それに応えられない供給者側は淘汰されるべき時代になっている。
(文=井上信一/ファイナンシャルプランナー・高齢期のお金を考える会)
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