後継者が育たないユニクロ=柳井正、人に恵まれ伸びしろで優るソフトバンク=孫正義
一方、孫氏は今年まだ56歳であり、時間に恵まれている大経営者といえます。ソフトバンクのグループ内には補佐してくれる人材が豊富ですし、外部には支持してくれる大経営者たちが、それこそ世界中にいます。孫氏の強みは、何より特定の業界への執着がない、ということにもあります。事業を大胆に発展させていけるのならどんな業界、業態、そして地域にも出ていく強い性向があります。高校から大学までを米国で勉学に励み、語学力とネットワークを磨いてきました。外向的で情熱的な性格は人を魅了します。
20世紀の日本で最大の名経営者といえば、パナソニック創業者の松下幸之助氏でした。孫氏は「21世紀の松下幸之助」になるのではないかと、筆者は期待しています。
(文=山田修/経営コンサルタント、MBA経営代表取締役)
経営コンサルタント、MBA経営代表取締役。20年以上にわたり外資4社及び日系2社で社長を歴任。業態・規模にかかわらず、不調業績をすべて回復させ「企業再生経営者」と評される。実践的な経営戦略の立案指導が専門。「戦略カードとシナリオ・ライティング」で各自が戦略を創る「経営者ブートキャンプ第9期」が5月後半から開講。1949年生まれ。学習院大学修士。米国サンダーバードMBA、元同校准教授・日本同窓会長。法政大学博士課程(経営学)。国際経営戦略研究学会員。著書に 『本当に使える戦略の立て方 5つのステップ』、『本当に使える経営戦略・使えない経営戦略』(共にぱる出版)、『あなたの会社は部長がつぶす!』(フォレスト出版)、『MBA社長の実践 社会人勉強心得帖』(プレジデント社)、『MBA社長のロジカルマネジメント-私の方法』(講談社)ほか多数。
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