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たとえば、あるスポーツのチケットの抽選に当たった人が「いくらなら売るか」と問われて示す金額は、同じくらいそのスポーツが好きだけど抽選に外れた人が「いくらなら買うか」と問われて示す金額よりも、かなり大きいのだ。
実際に、モノやサービスを実感させることも「所有効果」を誘発する。車の試乗や家電の店頭サンプルなどで、実生活でその商品を使っている場面を顧客に想像させると、「これを手放したくない」と思わせることができるだろう。さらに、「すでにこちらは在庫が少なくて」と耳打ちすれば、その誘惑は一気に加速する。
逆に自分が客の立場なら、そうした誘惑に流されないように、一旦、時間を空けてから考えることで、合理的な意思決定を下せるだろう。
本書は、ユーモアのある語り口で専門知識がなくても読めるので、「行動経済学」の入門書としてはうってつけだ。ビジネスだけでなく、日常のコミュニケーションや買い物にも応用できる知恵の宝庫なので、一読してみてはいかがだろうか。
(ライター/大村佑介)
※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。
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