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山崎将志「AIとノー残業時代の働き方」

仕事の悩みを抜け出す4つの方法…上司に褒められることを期待しない、問題を2分類する

文=山崎将志/ビジネスコンサルタント
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 対人関係では、他人の行動や考え方は「コントロールできないもの」と考えます。たとえば仕事中に、いつもカチンと来るような余計な一言を言う上司に対して、あなたが腹を立てているとしましょう。そんな上司とは仕事をしたくないという気持ちはよくわかります。

 しかし、この状況での問題の正しい捉え方は、「そのような上司に対して腹を立てる自分自身が問題である」ということだと、私は考えます。当たり前のことですが、相性のいい人だけと付き合って、生きていくことはできません。誰とでも付き合えるように、また誰から何を言われても腹を立てないように、自分自身が変わればよいのです。

 モノゴトを自分でコントロールできるかどうかで整理し、自分ができることに集中しましょう。そして、コントロールできることに関しては、問題を解決するために自分がどう変わらなければならないかを考え、行動を起こしましょう。

他人からの評価はコントロールできない「結果」

 
 しかし、それを実践するとなるとひとつ問題が発生します。それは「人からどう思われるか」が、ボトルネックになってしまうことです。我々は誰でも他人から褒められたい気持ちを持っています。しかし、人から褒められることばかり期待している限りは、自分のやりたいことはできません。周囲からの評価を得ることを目的にして仕事をしてしまうためです。

 また、人から批判されることを恐れてばかりいると、自分が正しいと思うことができません。他人が認めてくれるかどうかは、結果です。まさに先ほどお話した「コントロールできないこと」です。スポーツの世界であっても、勝ち負けは結果です。自分自身でできることは、自分が正しいと信じることを、精一杯やることだけです。それが、仕事では社会的ニーズに合致していれば、結果的にお客さんに喜んでもらえるでしょうし、スポーツであれば勝利という結果につながります。我々がやるべきことは、上司が満足するようなやり方で仕事をすることや、監督に指示されたからという理由で納得のいかない練習をこなすことではないのです。

 ここまで読んでいただいた方には、もしかすると私が言葉遊びをしているようにお感じになった人もいるかもしれません。しかし言葉というのは大切です。なぜなら理解するということは自分の言葉で表現できるようになることだからです。

山崎将志/ビジネスコンサルタント

山崎将志/ビジネスコンサルタント

ビジネスコンサルタント。1971年愛知県生まれ。1994年東京大学経済学部経営学科卒業。同年アクセンチュア入社。2003年独立。コンサルティング事業と並行して、数社のベンチャー事業開発・運営に携わる。主な著書に『残念な人の思考法』『残念な人の仕事の習慣』『社長のテスト』などがあり、累計発行部数は100万部を超える。

2016年よりNHKラジオ第2『ラジオ仕事学のすすめ』講師を務める。


最新刊は『儲かる仕組みの思考法』(日本実業出版社)

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