ビジネスジャーナル > 社会ニュース > 被災地復興なぜ延々と進まない  > 4ページ目
NEW

被災地復興、なぜ延々と進まないのか?発想なき自治体、他優先の政府、歪曲するメディア

構成=横山渉/ジャーナリスト
【この記事のキーワード】, ,

 阪神・淡路大震災のとき、2カ月後には地下鉄サリン事件が起きて、メディアはその報道一色になりました。私は「捨てられた」と思いましたよ。でも、報道してくれなくても、現地には早く日常に戻さなければという強い力がありました。

●自分たちで街をつくるという発想なき自治体

――復興が遅れている理由は、ほかにもありますか?

真山 復興予算でいえば、地元自治体から国に対して必要な予算項目と金額を要求できない、あるいは要求してもはねられるという点はあるでしょう。通常、国から地方に、道路や港をつくる予算が勝手に降ってきますから、自治体は自分たちで街をつくるという経験が少ない。言われるままにしておけばお金が入ってくるという体質が染み付いている。

 それから、震災後の3年間見ていると、復興に関しては家の話ばかりしている。そもそも、人はお金を稼ぐ場所に住むのです。農業も漁業も風評被害があって大変だとすれば、なぜ国や自治体は最初、住民に仕事をつくってあげることを優先しなかったのか。仕事ができれば、職場の近くに住む人が増え、そこにはマーケットができるし、学校も必要になってくる。

 例えば、岩手県の沿岸は、日本に進出したことのないアジア企業を誘致する場所にするとか、福島県には世界中から放射能の研究施設を集めるとか、政治力が発揮されるべきです。あれだけの原発事故があって放射能が漏れた場所は、あえて誤解を恐れずにいうと、世界中の研究者にとって垂涎の場所です。どうやって放射線は拡散したのか、土壌の放射線濃度の違いは何か。こういうのは模擬実験できないですから。

――そうした必要な政策が実施されなかったのは、なぜでしょうか?

真山 震災発生時は民主党政権で力がなかったということもあるでしょうが、自民党の安倍政権発足後も、本気で復興に取り組んでいるようには見えません。政治には優先順位がありますが、何より、政府が原発事故対応に追われたことが復興を遅らせた最大の理由です。事故対応と復興対応、両方にしっかり力を入れるよう、なんらかの政策を迅速に打ち出すべきでした。
(構成=横山渉/ジャーナリスト)

jousetsu-bannar.jpg

被災地復興、なぜ延々と進まないのか?発想なき自治体、他優先の政府、歪曲するメディアのページです。ビジネスジャーナルは、社会、, , の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!