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中村芳平「よくわかる外食戦争」

ワタミ、経営危機を招いた人材レベル低下 新店舗が観光スポット化!必ず復活できる

文=中村芳平/外食ジャーナリスト
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「奇跡の大復活」の機関車役

 渡邉氏が「奇跡の大復活」の機関車役を期待するのが、今年11月1日にオープンした完全予約制による訪日外国人(インバウンド)専門の日本料理店「銀政-GINMASA 六本木店」である。同店は昨年開店した「炉ばたや銀政 六本木店」を進化、発展させ、訪日外国人専門店に業態転換した。

 この銀政は安倍政権が推進するアベノミクスに乗って、「地方創生」「クールジャパン」戦略の一環を担う店舗と位置付けられている。銀政は大手旅行代理店のエイチ・アイ・エス、訪日外国人旅行を専門とするJTBグローバルマーケティング&トラベルなどと提携した。観光コースに組み込まれ、団体ツアー客は確実にやって来る。

 ワタミは“爆買い”の中国人客を意識し、ツーリズムマーケティング・プロモーションを手掛ける中国企業のサイバーマートなどとも提携、銀聯カード使用者には特典を付与する。銀政は都道府県庁と連携してイベントを常時開催する。ちなみに、11月からの開店第1弾のイベントは「京都フェア」である。

「サービス面では7カ国語対応ウェブ予約システム(英・中・韓・仏・独・西・伊)を立ち上げました。店では翻訳コールセンター(テレビ電話)を常時設置、多言語ツールの『Yubisashi』を導入、メニューは英・中・韓が標準装備で、英語が話せるスタッフを配置します。また、有線放送のUSENと連携し、演出用の音響システムを充実させました。さらに大日本印刷の協力で映像システムを使って地方自治体のPR活動にも努めます。メニューは寿司、天ぷら、鍋、すき焼き、しゃぶしゃぶなどのほかに、ラーメン、煮物、お好み焼き、焼きそばなどをコース形式で提供、ビュッフェも設けます。

 オープンキッチン方式で調理風景を見ながら、炉端焼きのライブ感・シズル感を味わってもらいます。飲食だけにとどまらず、『見る』『触る』『体験』を通じて日本酒、観光、民謡など日本の文化・伝統を楽しんでもらうために、浴衣などの貸出しサービスを実施します。訪日客参加型のイベントを開催、思い出をつくってもらい、日本を訪れたら必ず立ち寄りたいクール・ジャパン・スポットとして確立させたいと思っています。お土産に各種調味料を販売します」(広報CSR部リリース)

 ちなみに料金は昼の和食ランチが2000円(税別、以下同)、「小田原鮮魚寿司と短角和牛ステーキのディナー」が5500円となっている。

 訪日外国人が急増し、「良質な日本食を食べ、日本の伝統文化や芸能などに直接触れたい」という要望が急激に高まっている。それなのに、これまで銀政のような飲食店は開発されてこなかった。銀政は観光庁をはじめ地方自治体などが鳴り物入りでバックアップする、オールジャパン体制の観光スポットである。

中村芳平/外食ジャーナリスト

中村芳平/外食ジャーナリスト

●略歴:櫻田厚(さくらだ・あつし)

1951年、東京都大田区生まれ。高校2年生の時に父が急逝し大学進学を断念、アルバイトして家計を助ける。都立羽田高校卒業、広告代理店勤務。72年に14歳年上の叔父(モスフードサービス創業者・櫻田慧)に誘われ「モスバーガー」の創業に参画。フランチャィズ(FC)オーナーなどを経て、77年に同社入社。直営店勤務を経て教育・店舗開発、営業などを経験。90年、初代海外事業部長に就任、台湾の合弁事業の創業副社長として足掛け5年半でモスバーガーを13店舗展開。1985年の株式上場と244店舗展開(16年9月末)、そして同社の海外展開の基礎をつくった。慧氏は97年にくも膜下出血で急逝、享年60。櫻田氏は98年社長に就任、14年会長兼社長に就任し、今年6月、社長を常務取締役執行役員の中村栄輔氏(58)に譲った。社長交代は18年ぶりのことだ。櫻田氏は中村氏に国内事業、新規事業を任せ、海外事業に全力を注ぐ構えだ。「モスバーガー」を世界のブランドにするという、夢の実現に向かって挑戦しようとしている。

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