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「Thinkstock」より 1979年から続けてきた一人っ子政策が廃止されることになった中国。その影響が意外なところに表れ始めていると、12月4日付の北京青年報が伝えている。
中国では、就職活動における企業面接の際、面接官は独身女性の就職希望者に対して「いつ結婚する予定か?」「いつ子どもを産む予定か?」などと、日本ではセクハラ問題に発展しかねない質問も平気で投げかけられる。これには、せっかく雇用したのに結婚であっさり辞められてしまったり、妊娠・出産による産休や手当などのコスト負担を防ぎたいという企業としての事情もあるのだ。
そんななか、卒業前に結婚・出産をしてしまう女子大学院生も少なくない。
大学院生が修士号を取って就職する頃には、早くても24歳に達する。中国の標準的な初産年齢からすると、就職後、数年内に出産する可能性が高い院卒の女性の採用に、及び腰になる企業も少なくない。それなら在学中に出産してしまい、企業に安心して採用してもらおうというのが、「学生出産」に踏み切る女子学生の狙いだ。
北京市内のある大学院では、毎年十数人の女子学生が在学期間中に出産しているという。
こうした動きが、今回の一人っ子政策の廃止により、さらに加速するものと同紙は見ているのだ。2人まで産むことが許されるとなると、企業側が負担することとなる潜在的コストは増大するからだ。
しかし、学業と就職活動に加え、子づくりから子育てまでを並立させるとなると、時間的にも経済的にもかなり多難であろう。
(文=佐久間賢三)
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