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料理本を約千冊購入…ツタヤ図書館、約30年前の本を新刊で購入、1カ月で2万冊選書

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多賀城市立図書館 HP」より

 カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)が、昨年3月21日から運営している宮城県・多賀城市立図書館。いわゆる「ツタヤ図書館」として、多くの話題を集めているが、当サイトでは、これまで、同館がリニューアルオープンする際に追加蔵書として購入しようとした約3万5000冊に及ぶ選書リストの中身を徹底的に分析・解剖し、そのプロセスでみつかった、さまざまな問題点を報じてきた。

 今回は、同図書館が購入した新刊図書について、リストの分析結果を紹介していきたい。

 下の表は、多賀城市立図書館のリニューアルオープンに際して、CCCが市教委に提出した第5回~第11回までの新刊分の選書リストについて、回数別にどのジャンルの本がそれぞれ何冊ずつ選書されているかを表したものである。



 このリストで一際目を引くのは、やはり選書数の膨大さだ。第5回では「アート」を1089冊、「児童書」を1010冊も選書し、第6回では「ビジネス」を555冊、第7回では「料理」を964冊、「自然科学」699冊といったように、毎回力を入れるジャンルを決めて、そのつど特定分野を集中的に大量選書している様子がみてとれる。

 その結果、CCCが選書した合計1万9250冊と、多賀城市教育委員会が直接購入を指示した2279冊を合わせて新刊の選書数は、2万1000冊を超える。日本全国で1年間に刊行される出版物は、およそ8万点といわれているから、その4分の1にあたる新刊を一度に購入しようとしているわけだ。

 興味深いのは、それだけの膨大な冊数の選書を驚くほど短期集中的に処理しようとしていることだ。

 多賀城市から開館準備業務を委託されたCCCは、まず中古本から選書を始めた。第1回の選書リストを提出したのは2015年6月16日だったが、新装開館まであと半年を切った同年10月末時点では、まだ新刊の選書を行っていなかった。

 1万3000冊に及ぶ中古本の選書がすべて終了し、最初の新刊分選書リストが市教委に提出されたのは、同年12月1日だ。それから1カ月余りのうちに約2万冊の選書リストを提出している。

 当初、CCCが市教委に見積書を提出した15年1月時点では、新刊と中古の割合は半々で、それぞれ1万7500冊ずつ購入することになっていた。ところが、その方針が変更され、新刊と中古の割合を6対4にすることになった。つまり、新刊を3500冊増やすことになったわけで、予定が大幅に狂ってしまったことが大きな要因のひとつだろう。