NEW

世界の「クマのプーさん」が装い新たに登場! TPP、「著作権切れ」問題の影響は…

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
1707_kuma01.jpg
『クマのプー』(作:A. A. ミルン 訳:森絵都、角川文庫刊)

 世界的人気のキャラクター、「クマのプーさん」が生まれ変わった! A. A. ミルンの児童文学『クマのプー』が、『カラフル』『ダイブ!!』シリーズなどの小説で知られる直木賞作家・森絵都氏の翻訳と、「コロボックル物語」シリーズで人気の村上勉氏の名挿絵でよみがえった。6月17日に角川文庫から装いも新たに発行され、Amazonや楽天などのネット書店では一時期品切れとなるなど、好評を博している。

『クマのプー』は、クマのぬいぐるみである「プー」と森の仲間たちとの楽しい日常を描き、ディズニー映画の基にもなった、世代を超えて読み継がれている英国児童文学だ。大人になってからも読み返すたびに、「プー」をめぐる人々の温かさや優しさを思い出すという人も多いだろう。

 今回、角川文庫から出版された背景には、原作者A. A. ミルンの死去から60年が経過し、著作権の保護期間が切れたことがあげられる。出版社は常に、著作権が消滅するパブリックドメインを意識して、出版物発行の戦略を立てるもの。世界的なベストセラーで多くの人に愛読されているサン=テグジュペリの『星の王子さま』の著作権保護が切れた2005年にも、各社から新訳本が発刊され、一躍『星の王子さま』ブームとなったことは記憶に新しい。

 そのため、『クマのプー』も今後、各出版社から新発刊される可能性があるという。その中でいち早く発刊にいたったKADOKAWA文芸・ノンフィクション局、角川文庫海外文学の菅原哲也編集長は、各出版社から発行される可能性も示唆しつつも、「いろいろな方が翻訳し、さまざまなプーさんを読めることは楽しいと思います」と語る。

 だが、環太平洋パートナーシップ(TPP)協定が仮に発効・施行されていれば、国内外著作権の保護期間は50年から70年に延長されることになっていた。『クマのプー』の著作権保護期間も、20年間も延長されることもあり得たのだ。

「実は、確たる情報があったわけではありませんが、TPPについてはおそらく6月までには発効、施行されないだろうと予想していました。5月21日に著作権切れになる『クマのプー』も、このままパブリックドメインになるだろうと。見切り発車な一面もありましたが、TPPは遡及して適用されることはありませんから、本音はあまり心配していませんでした」と菅原編集長は予想、その上での発行であった。

 しかも著作権切れ直後となる6月は、夏休み前とあって小中学生の読者感想文の課題図書の需要を見込み、各社・各書店で文庫本フェアなどが行われ、名作文学・児童文学が1年間でもっとも活況となる時期でもある。タイミングのよい刊行となり、多くの小中学生が『クマのプー』を手にする機会となり、また新たな「プー」ファンとなっていくことであろう。

世界の「クマのプーさん」が装い新たに登場! TPP、「著作権切れ」問題の影響は…のページです。ビジネスジャーナルは、エンタメ、クマのプーさん星の王子さま村上勉森絵都角川文庫の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!