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スタバ、ついに店舗大量閉鎖…人種差別問題で不買運動、日本では「コンビニのカフェ化」が追い討ち

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スターバックスの店舗(撮影=編集部)

 6月19日、米スターバックスは2019年に米国で150店を閉鎖する計画を発表した。閉鎖店舗の数は例年の3倍に上るという。

 米国では高級路線のコーヒー店と、低価格のコーヒーを提供するマクドナルドなどファストフード店の間で、スタバは苦戦を強いられている。スタバは、米国市場での停滞が足を引っ張り、18年4〜6月期の世界既存店売上高は前年同期比1%増にとどまるとの厳しい見通しを示していた。

 ケビン・ジョンソン最高経営責任者(CEO)は「需要面で逆風が吹いているが一時的であり、最近の業績はブランドの実力を反映したものではない」と釈明。米国事業のテコ入れを図る考えを示した。

 店舗の整理と合わせて、成長している紅茶や消費者の健康志向に対応した新たなドリンクの投入で消費者の好みの急速な変化に対応するほか、自社アプリの使い勝手を向上させるなどで集客増につなげる考えだ。また、外部のコンサルタントと連携し、迅速な経費削減を目指すという。

米スタバの不況の原因

 近ごろ、米スタバには暗雲が漂っている。

 3月、米ロサンゼルスの裁判所がスタバなどコーヒー販売業者に対し、コーヒーに発がん性成分が含まれていることについて警告を表示すべきとの判断を下した。健康被害があるとする原告側の非営利団体の主張を認めたかたちで、これによりコーヒー事業者の企業イメージが悪化した。

 判決では「原告側はコーヒーの消費で胎児から大人まで危険性が増すとの証拠を示した。一方で被告側の医療専門家の証言は、因果関係に基づかない意見だった」と指摘した。

 団体側は、コーヒー豆を焙煎することで、発がん性が指摘される化学物質「アクリルアミド」が生じるとして、この化学物質を取り除くか、警告表示をするかのいずれかを求めていた。販売業者側は、健康に影響が出る水準ではなく、利点のほうが勝ると反論していた。

 コーヒーに含まれるカフェインには健康効果があるとの研究報告もあり、判決は議論を呼んだ。コーヒーは健康に良い面と悪い面の両方があるということになるが、いずれにしても、この判決によってイメージが悪くなることがあっても良くなることはなく、スタバが大きなダメージを被ったことは否めない。

 また4月には、ペンシルバニア州フィラデルフィアのスタバ店舗で待ち合わせをしていた黒人男性2人が店員の通報により警察に逮捕されるという問題が起こり、黒人に対する人種差別があったと非難され、物議を醸した。

 警察によると、逮捕された2人の黒人男性は商品を購入せずに店内で待ち合わせしていて、その際に店のトイレを使わせてほしいと頼み、店側がそれを拒否し店から出るよう促したところ、それを黒人男性が拒否したため、店員が不法侵入だとして警察に通報したという。2人は警察署に連行され、その後釈放された。

 こうした一連の様子を店内客が撮影したと思われる映像がインターネット上で拡散され、スタバは猛批判を浴びた。不買運動が起きたほか、一部の店舗でデモ活動が起きた。スタバは謝罪に追い込まれ、米国内の約8000を超える全直営店を閉めて約17万5000人の従業員に再発防止に向けた研修を実施するなど対応に追われた。

 スタバは17年末時点で世界に約2万7000店を展開している。その半数に当たる約1万4000店が米国にあり、その数はマクドナルドとほぼ同じ水準だ。米国での店舗網は巨大だが、一方で店舗数は飽和状態にあり成長が鈍化している。そうしたなか、店舗の閉鎖を含めたテコ入れ策を行い、成長路線への転換を図りたい考えだ。

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