「Thinkstock」より
韓国は、儒教の影響で体面や形式を重んじ、上下関係を非常に重要視します。1歳でも自分より年上であれば敬語を使い、年下に対しては決して敬語を使いません。親密な関係になっても、この言葉遣いは継続します。年功序列は美徳でもありますが、しばしば問題となるのは、体面の部分でしょう。
よく「命より大事な体面」と揶揄されますが、これは韓国人の気質を的確に表しています。この体面を重んじる姿勢が「プライドが高い」と受け取られるゆえんでしょう。韓国における体面とは、日本語の建前やメンツとはわずかにニュアンスが異なり、「虚勢」という言葉が近いと思います。
例えば、スポーツで試合に負けても素直に敗北を認められず、審判や相手の非を挙げて攻撃して自分は悲劇のヒーロー(ヒロイン)のように振る舞うというシーンは、世界的なスポーツの大会でよく目にするところです。決して自分の実力が劣っているのではなく、不運があったから負けたのだと訴えているように見えます。このような態度が、まさに体面重視の最たるものといえます。
韓国における価値判断は、常に「他者との比較」においてなされます。何かにおいて相手よりも自分が劣っていることを認めれば、全人格において相手より下回っているかのごとく尊厳が傷つきます。そのため、たとえスポーツといえども簡単に負けを認められないのです。
韓国が日本批判を繰り返す理由
朴槿恵大統領の父である朴正煕元大統領が『朴正煕選集』(鹿島研究所出版会)の中で「わが民衆は名誉観念が薄弱であり、したがって責任観念が希薄である」と指摘しているとおり、自分のプライドを最も重要とする体面の観念は、責任感の欠如を生んでいます。その結果、自分にとって都合の悪いことに向き合えないのではないかと思います。
そして、それは国家間の関係においても同様です。経済的・国際的立場において、日本が韓国より優位にいることは、韓国人にとって受け入れがたいことです。6月29日付当サイト記事『韓国国民のトンデモ思想「日本は序列が下」 無理な条件への“屈服”を要求し続ける異常さ』で言及したとおり、韓国人の多くは日本のことを韓国より序列が下にあると考えています。あらゆる面において、日本よりも劣っているとは承服できず、さまざまな言い訳をこじつけます。