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片山修のずだぶくろトップインタビュー 第5回 斉藤惇氏(KKRジャパン会長)後編

エアビーやウーバーの台頭にまったく追いつけない日本…コストゼロで異常に高い生産性

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片山 おっしゃることはよくわかるのですが、日本社会は依然、企業は「株主のもの」という考え方は主流ではなく、「共同体」といわれます。「共同体」の論調は、アカデミックな世界にもありますでしょう。

斉藤 ええ。論としては、僕もおもしろいと思います。でも、そんなことを言っているうちに会社がつぶれたら、なんにもならない。僕はもっとプラグマティック(実利的)にとらえているんです。会社は誰のものか。株主のものではなく「みんなのものだ」という論は、社会主義国家に行きつきます。「金持ちから税金をとって、貧しい人に配りましょう」というのは、ビューティフルストーリーで、誰も反対できない。

 しかし、人間の心理としては、金をとられる人ともらう人、どちらになりたいかといったら、誰だってもらう人になりたいですよ。一生懸命勉強して、がんばっていい大学に行って、努力した人から金をとりあげてバラまきましょうと言ったら、誰も努力しなくなる。野球選手だって、なんとしても強くなろうと努力した人がプロになって高額の年俸を得ますよね。努力せずに口を開けて待っている人ばかりになったのが、ソ連であり、社会主義国家ですからね。

片山 美しいストーリーを語りたくなりますけどね。

斉藤 僕も、貧しい人に富を分配する考え方に反対はしません。けど、分配する原資はどこから持ってくるのか。一生懸命努力した人からしか、原資は出てこないんですよ。

 たとえば、日本社会でいえば、お金を稼いでいるのは企業です。国も、学校の先生も、画家も、みんなお金を使う側でしょう。稼いでいるのは企業だけなんです。

 だから、企業をいじめたらお金はなくなるんですよ。分配論は、稼ぐ人が稼ぎやすい社会をつくりながら考えないといけません。鶏を殺してしまえば、卵は出てこない。卵を産ませておいて、その卵を分配しないとね。

日本のビジネスモデルは古い


片山 企業がお金を稼いでいるという話ですが、日本企業には377兆円もの内部留保があるといわれています。なぜ、企業はため込むばかりで金を使わないのか。

斉藤 理屈はいろいろありますが、ひとついえるのは、日本のビジネスモデルが古いということですね。

片山 そう。いまだに、高度成長時代のビジネスモデルですね。

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