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抗ヒスタミン薬「アレグラ」を飲んでの運転は大丈夫? 飲み続けると本当に太るのか?

文=ヘルスプレス編集部

アレグラの副作用で本当に太るのか?

 このように副作用が少ないアレグラだが、「服用し続けると太る」という報告がある。

 アレグラを常用すれば、大脳の視床下部にある満腹中枢への刺激がなくなり、グレリンの分泌が促進されるので、食欲が増進し、体脂肪の燃焼が抑制される。その結果、体重が増加する。グレリンは、主に胃から産生される摂食促進ペプチドホルモンで、脳下垂体に作用して成長ホルモンの分泌を促進し、視床下部に作用して食欲を増進させる。その結果、筋肉を増強し、体重を増加させる誘因となる。

 1999年、国立循環器病センター研究所生化学部の児島将康博士と寒川賢治博士がラットの胃から発見。グレリンの過剰なストレスによる食欲増進作用、エネルギー代謝の調節作用、血圧降下などの循環調節作用が明らかになった。

 以上のことから、抗ヒスタミン薬のアレグラを常用すると食欲が増進するため、過食になり、太るリスクが高まるのだ。

 ただし、アレグラの添付文書にグレリンによる体重増加の副作用の表示はない。しかも、添付文書に体重増加の副作用の報告がある抗ヒスタミン薬はほとんどない。たとえば、ザイザルなら「頻度不明」、アレロックなら「0.1%以下」と表示するにとどまる。

 つまり、これらの表示は、体重増加にグレリンが関与する根拠を示したものではなく、あくまでも副作用として体重増加がありうるという確率を示しているにすぎないと推定できる。ちなみに、抗ヒスタミン薬のペリアクチンは、以前は添付文書の副作用欄に「食欲増進、体重増加」と表示していたが、現在は「食欲亢進は頻度不明」と表示している。

 K氏も「グレリン分泌作用は、抗ヒスタミン作用のある薬には見られるので、個人差はあるが、連用による食欲増進も見られるため、体重増加は仕方ない。大事なのは、これらのことをよく知った上で薬の使用を選択するべきだと考える」と話す。

薬剤師や医師の指示を必ず守って

 薬には効果(ベネフィット)と副作用(リスク)が必ずある。

 副作用を最小限に抑え、効果を最大化するのが薬の役割だ。アレグラでも、軽い頭痛、眠気、だるさ、めまい、吐き気、口の渇き、腹痛、発疹、肝機能値の異常が現れる場合はある。極めて稀だが、アナフィラキシー・ショック、冷汗、顔面蒼白、しびれ、全身発赤、顔や喉の腫れ、血圧低下などの初期症状を示す時もある。

 また、市販薬「アレグラFX」は、「1回1錠、朝夕1日2回の服用、空腹時の服用も可」と表示されている。米国では、食前または空腹時に飲むと、抗ヒスタミン薬の吸収率が約10%も改善されたとする報告もある。だが、ごくわずかな副作用を避けるためには、空腹で飲まないほうが賢明だろう。

 したがって、アレグラを服用する時は、決して自己判断せず、持病やアレルギーがあったり、妊娠中や授乳中なら、薬剤師や医師に既往歴、症状、他の服用薬などを正確に伝えよう。用法・用量は症状によって異なるので、薬剤師や医師の指示を必ず守ってほしい。
(文=ヘルスプレス編集部)

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