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牧野知弘「ニッポンの不動産の難点」

安い&広々した「ファミリー向け賃貸住宅」、あと約5年で大量供給…持ち家幻想崩壊

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 その結果22年以降、都市部において生産緑地が大量に不動産マーケットに登場する。売却する土地が増えるということは、当然地価は大幅に下がることになる。

広がる「賃貸」という選択肢

 また、宅地並みの固定資産税を賄うため、あるいは巨額に膨らむ相続税を圧縮するためにアパートなどを建設して土地の有効利用を図る人も激増することが予想される。郊外であれば、単身者向けのアパートを用意しても、もはや学生などの需要はあまり見込めない。

 そこで最近、アパート業者の間でも注目されはじめたのが、郊外部で「子育て」に適するように十分な床面積を確保した賃貸戸建て住宅やタウンハウスだ。都心居住が進んでいるとはいうが、できれば子供たちを郊外の戸建て住宅やタウンハウスのような家でのびのび育てたいという若い夫婦はまだまだ多いとも聞く。

 そうした夫婦が驚くほどリーズナブルな家賃で広くて環境の良い家を借りられるようになってくるのだ。生産緑地制度30周年がこうした傾向をさらに後押ししてくれることだろう。

 このように、これまでは結婚をして家族が増えると、もはや賃貸アパートなどで自分たちのライフスタイルにあった適当なものがなく、やむを得ず家を買うといった固定化された思考パターンだった人たちにとって、「賃貸」という選択肢が都心部の分譲中古マンションや郊外の広々戸建て住宅などにまで広がることが期待できるのだ。

 土地持ちにとってはつらい時代かもしれないが、住宅を気楽に賃借したり、今よりももっと広い家を安く買える時代はもうすぐそこまで迫っているのだ。あわてて行動を起こすことはないのだ。
(文=牧野知弘/オラガ総研代表取締役)

●牧野知弘(まきの・ともひろ)
オラガ総研代表取締役。金融・経営コンサルティング、不動産運用から証券化まで、幅広いキャリアを持つ。 また、三井ガーデンホテルにおいてホテルの企画・運営にもかかわり、経営改善、リノベーション事業、コスト削減等を実践。ホテル事業を不動産運用の一環と位置付け、「不動産の中で最も運用の難しい事業のひとつ」であるホテル事業を、その根本から見直し、複眼的視点でクライアントの悩みに応える。

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