「頭が切れると見られている人なだけに、今回のことは危機管理の意識が薄かったのかなと思います」
600円の衆議院手帖を有権者に無償で有権者に配っていたことを「週刊新潮」(新潮社)で報じられた茂木敏充経済再生相について、7月に『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』(徳間書店)を上梓した神澤志万氏はそう語った。議員秘書の立場から見て、茂木氏はどんな人物なのか。
「茂木さんの秘書は、仕事がハードだと聞いています。発言を聞いていても、茂木さんは頭が良く、すごく勉強もしていて、さっと資料に目を通しただけでも問題点を見抜いてしまいます。優秀な議員というのは、周りの人間は自分と同等の理解力、政治レベルに達していると思い込んで喋るところがあります。『こういう資料を取り寄せろ』とちょっと言えば、説明しなくても秘書が持ってきてくれるものだと思っているのです。
実際にそれがサッとできる秘書ならいいですが、茂木さんも、求める基準に達していない人間に対しては、意図せずパワハラ的な言動をしてしまうということはあるようです。茂木さん本人としては、そうした言動をしているつもりはまったくないようなのですが、仕事量も多いし、要求される仕事の質も高いので、秘書としてはアップアップみたいなところがあるようです。茂木さんは、豊田真由子さんみたいに秘書たち全員から嫌われているという印象はありませんが、『茂木さんのところの秘書さんは大変そうだね』と秘書の間で同情されているのは確かです」(神澤氏)
「茂木さんはすごく社交的で、政策が自分と似ていれば、党派を超えて野党の先生とも食事したりしています。その社交性が女性にも向かうためか、永田町では“女好き”としても知られています。議員さんには、それぞれストレス発散の仕方がありますが、彼の場合は女性と何かすることによって発散しようという向きがあるんですね。彼にとっては、自分と同じだけの知的レベルに達していない女性は、ホステスと一緒なんです。お酒を飲んじゃうと、女性への接し方は、けっこう緩くなっちゃうというのは有名な話です。
大臣に抜擢された時から、『女性関係は大丈夫なのかな』と秘書の間で心配されていましたし、以前から不倫の噂が絶えません。そうした女性問題がメディアに出てこないのは、メディア側がタイミングを計っているのか、あるいは入閣したので本人が気をつけて現場をおさえられないように気を使っているからではないか、ともいわれています」