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筑波大卒と帝京大卒が、企業で存在感を高めている理由

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 ランクインした大学(調査対象121校)のほとんどが出身役員を減らしているのは、持ち株会社の設立による系列企業の統合吸収で、上場企業の役員数そのものが減っている、学歴を開示(回答)しない役員が増えているためであろう。データベースとして用いた『役員四季報全上場会社版』(東洋経済新報社)に掲載されている役員は、08年度版の4万6400人に対して、最新の18年度版では4万1028人と、約1割減少している。近年は社外役員の割合も増加しているから、生え抜きの勤め人にとって夢のポストは、たとえ有名大学出身者であっても狭き門になっている。

 しかし、逆風下でも役員を増やしている大学もある。断然トップになったのは筑波大学で、10年前に比べて役員数をほぼ3倍にしている。私立では帝京大学と京都産業大学が同じく2割以上、役員数を増やした。

 役員減少の時代に存在感を高めた顔ぶれを見ると、時代の変化に合わせた組織づくりに傾注しているところが多いようだ。筑波大学は、教員養成を目的にした東京教育大学を、多様な学部学科を設けて旧帝型の大学に昇華させた。京都産業大学は学生運動で荒れた大学のアンチテーゼとして設けられた経緯があり、マルクス経済学全盛の時代にいち早く近代経済学中心の講義を行ったことでも知られる。玉川大学、龍谷大学はいずれも国内では珍しい農学部を擁するように、老舗校ながら、ひと味違う個性を持つ。黴臭いアカデミズムに捉われない現実感覚が、出身者の活躍の背景になっているのかもしれない。
(文=島野清志/評論家)

●10年前に比べて上場企業役員を増やした大学(カッコ内は07年の役員数→17年の役員数)

筑波大学(26人→73人・2.81倍)、帝京大学(28人→34人・1.21倍)、京都産業大学(83人→100人・1.20倍)、玉川大学(37人→42人・1.14倍)、龍谷大学(48人→54人・1.13倍)、愛知工業大学(42人→46人・1.10倍)、名古屋学院大学(26人→28人・1.08倍)、金沢工業大学(ランク外→25人)、東京国際大学(ランク外→22人)
※数値は『役員四季報全上場会社版』(東洋経済新報社刊)の18年版と08年版より

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