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大量閉店のミスドが反撃開始…セブンの圧倒的人気スイーツに客争奪戦を仕掛ける

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント

 菓子もミスドにとって大きな脅威だ。菓子の市場は拡大を続けており、全日本菓子協会がまとめた17年の国内菓子小売金額(推定額)は、前年比0.9%増の3兆3898億円と5年連続で増加した。総務省の家計調査によると、菓子類の支出金額(2人以上の世帯)は17年で8万3087円と10年前から9.1%増えている。

 スイーツや菓子に押されるかたちでミスドは事業の縮小を余儀なくされているわけだが、手をこまねいているわけではない。

 ミスドは17年4月から「misdo meets」をテーマに他社と共同開発した商品の販売を始めた。健康機器大手のタニタと組み、野菜とフルーツを使用したドーナツ「ベジポップ」を販売したほか、著名パティシエの鎧塚俊彦氏と共同開発した「ショコラドーナツ」を売り出すなど、今までにない斬新なドーナツを販売している。

 17年11月には、「ミスドゴハン」と名づけてパスタやホットドッグなどの食事メニューの販売も始めた。ミスドは「おやつ需要」を取り込む戦いでコンビニに押されて事業縮小を余儀なくされたわけだが、一方でミスドはコンビニでは難しい「店内飲食ができる」という武器を持っていた。それで十分対抗できると見越していたはずだったが、ミスドはそれを有効活用してきたとはいえなかった。そのため、ミスドゴハンを導入して店内での飲食を増やすことに努めたのだ。

 こうした施策は一定の成果が出ているようだ。店舗数の減少で全国チェーン店売上高は減少が続いているものの、下落が続いていた1店舗当たりの売上高は18年3月期に増加に転じた。また、運営会社のダスキンのフード事業は減収だったものの、営業損益は3.5億円の黒字(前期は6.8億円の赤字)に転換している。これは、同事業の中核を担うミスドの採算性が改善したことが寄与したためだ。

 復活の兆しも見えるミスタードーナツ。今期こそは「いいことあるぞ」を期待したいところだ。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)

●佐藤昌司 店舗経営コンサルタント。立教大学社会学部卒。12年間大手アパレル会社に従事。現在は株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。企業研修講師。セミナー講師。店舗型ビジネスの専門家。集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供。

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