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平林亮子と徳光啓子の「女性公認会計士コンビが教える、今さら聞けない身近な税金の話」

相続税&贈与税を極限まで少なくする方法? 相続時精算課税制度を知らなきゃ損!

文=平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表、徳光啓子/公認会計士
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 不動産については、一般的に建物の評価額は年月の経過とともに下がっていきますが、土地は値上がりする可能性も秘めています。株式も、将来の株価がわかれば苦労はしませんが(笑)、会社をつくって事業をしていて、その事業で利益が出ているような場合には、株価は上昇していきますので、会社が大きくなる前に贈与をしておく、ということも考えられます。

 2つめは、収益を生む財産の贈与です。

 毎年配当があるような株式や、収益性の高い賃貸不動産などを持っている場合、仮に株価や不動産の評価額は一定であったとしても、配当や家賃収入分が現預金などの相続財産となって将来の相続税が増加する可能性もあります。

 この場合に相続時精算課税を選択し、株式や賃貸不動産を子供に贈与すれば、配当や家賃収入が子供の所得となります。子供の所得が親より少なければ、所得税率も低く、それだけで節税になる可能性があります。さらに、配当や家賃収入による相続財産の増加を抑えることができるため、相続税対策になります。

 収益性の高い不動産や株式は一単位当たりの金額が大きく、年間110万円まで無税となる暦年課税で贈与することが難しい可能性も高いはず。そのため、収益を生む財産を相続時精算課税により贈与すれば、所得税と相続税の双方において節税となる可能性があるというわけです。

亮子「株や不動産は、相続時に名義変更をするのに手間がかかることもあるよね」

啓子「はい。一般的に手続きが面倒だといわれていますね。また、話は少し変わりますが、そもそも株の存在を知らなかったり、不動産の移転に必要な書類がどこにあるかわからなかったりすることもあります」

亮子「相続時精算課税が節税対策として役立つかは、最終的に相続するときまでわからない面もあるけれど、こうした対策を検討することで、家族で情報を共有できるのは良いことだね」

啓子「はい。きっかけは税金対策でもなんでも構いませんが、どんな財産を持っていて、それを最終的にどうしたいと思っているのか、を考えることが大切だと思います」

(文=平林亮子/公認会計士、アールパートナーズ代表、徳光啓子/公認会計士)

●徳光啓子
2009年 公認会計士試験合格
2011年 明治大学商学部卒業
2011年から2016年、有限責任あずさ監査法人に勤務し、主に上場企業(製造業)を中心に監査業務に携わる。
2016年から税理士法人タックス・アイズにて企業の各種税務申告業務や会計・税務コンサルティングを行う。また、同年より茨城大学にて非常勤講師として原価計算論等の講義を行う。

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