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「ポスト安倍」に河野太郎外相の名が取り沙汰…反原発を封印、安倍首相の「従順な犬」に

文=編集部
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 盛り上がらない自民党総裁選(9月20日投開票)は、安倍晋三首相がどこまで票を伸ばし圧勝するのか、石破茂元幹事長が地方票でどこまで食い下がれるのかが、わずかに残る見どころ。

 結局、一騎打ちとなったが、推薦人が集まらず断念した野田聖子総務相とは別に、直前まで出馬の可能性が噂されたのが河野太郎外相だ。石破票を分散させるため、河野氏に“咬ませ犬”の役割を演じてもらう案も安倍陣営で検討されたが、国会議員票で安倍圧勝の流れができ、その必要はなくなった。

 河野氏は7月末の記者会見で、「総裁選に立候補することには変わりはない。どの総裁選を目指すかは、これから慎重に考えたい」と述べている。過去、2009年の総裁選に出馬したことがあり、十分、その気はある。

 河野氏といえば、かつては自民党きっての“はねっ返り”で、たびたび党方針と異なる主張も行ってきた。行革に熱心で、外相就任前は外務省を「害務省」と批判し、行革担当相時代には在外公館の人員削減を訴えていた。ところが、外相に就任した途端、「これからは人を増やす」と主張をガラリと転換、外務官僚から大歓迎されている。持論だった脱原発も、安倍政権で初入閣して以降は封印し、すっかり“従順な犬”になってしまった。

「河野家の悲願を叶えるためなら、持論の封印だろうが、安倍首相のヨイショだろうがなんでもする、ということでしょう」(自民党関係者)

 河野家の悲願とは、父・洋平氏が果たせなかった首相の座である。河野氏は世襲の3世。祖父は元副総理の一郎氏、父の洋平氏は1993年の細川連立政権誕生によって下野したときの自民党で第16代総裁となったものの、その後、政権奪還のため社会党を取り込んだ自社さ政権では社会党の村山富市党首を首班としたため、河野氏は自民党史上初の「総理になれなかった総裁」となった(その後、谷垣貞一総裁も同じ憂き目を見た)。河野氏が“ポスト安倍”を狙いに来るのは間違いないだろう。周囲も、次の総裁選には河野氏は出馬するとみている。

「河野さんは麻生派に所属。普通に考えれば、麻生派の総裁候補ということになるが、麻生(太郎財務相)さんとは微妙な関係」(前出の自民党関係者)

 河野氏が麻生派なのは、麻生派の前身が洋平氏をトップとした河野グループだったから。麻生氏は洋平氏とともに宏池会から離れ、河野グループで洋平氏を支えた。そうした経緯から、息子の河野氏も麻生派なのだが、麻生氏と河野氏の2人は政治家として正反対のタイプだ。

 むしろ、河野氏が今、近いのは菅義偉官房長官。同じ神奈川県選出であり、菅氏は河野氏を将来の総裁候補と公言している。7月下旬にあった講演会でも、菅氏は将来の総裁候補として「河野太郎と小泉進次郎」の2人を挙げた。ちなみに小泉氏も神奈川県選出。菅氏は自分の派閥を持たないが、複数の菅グループがあり、神奈川県つながりで河野氏と小泉氏をしっかり囲っている。

 一方、麻生氏は河野氏を本音では評価していないものの、自派閥には総裁候補が河野氏以外に見当たらないのも事実。

“ポスト安倍”では、河野氏をめぐって、麻生氏と菅氏によるキングメーカー争いが勃発することになりそうだ。
(文=編集部)

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