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任侠山口組、今度はナンバー3が離脱か …六代目山口組への移籍が相次ぎ、関西で激震が走る

文=沖田臥竜/作家
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任侠山口組、今度はナンバー3が離脱か …六代目山口組への移籍が相次ぎ、関西で激震が走るの画像1任侠山口組の切り崩しに成功したとされる弘道会本部

 任侠山口組に激震が走った。9月12日に4カ月ぶりの定例会を開催し、亡き組員への冥福を祈った後、織田絆誠代表自ら勢力拡大路線を打ち出したのもつかの間【参考記事「任侠山口組、注目された「9.12」」】。組織改革の一環として新設した実質的ナンバー3のポジション「舎弟頭」に就いていた絆連合会・北村隆治総長が、18日に任侠山口組からの離脱を表明したというのだ。

 北村総長といえば、山口組の4次団体でありながら、その名を全国に知らしめた「三島組」(山健組傘下系列)の出身。六代目山口組体制で三島組がいったん解散した際、当時、四代目山健組傘下であった織田代表率いる「邦尽会」へと移籍し、同会の重鎮として活動してきた人物として知られている。

「三島組在籍時から北村会長の名前は有名で、特にヤクザの激戦区といわれる大阪ミナミや西成では知られた存在だった。人脈も広く、任侠山口組内でも資金力に定評があるといわれていた」(地元関係者)

 そのため、任侠山口組のナンバー3となったことは妥当とも思われたが、就任後ほどなく組織を離脱するというのだから、「激震」と表現したくなるのも無理はないだろう。しかも、ほぼ同じタイミングで離脱したのは、北村総長だけではないというのだ。

「任侠山口組で総本部長補佐を務めた、北村総長と所属を同じとする絆連合会の西川(純史)会長。さらに、国防隊長を務めた絆粋会の岡林(篤志)会長も同じく離脱の意志を伝え、すでにその通達が任侠山口組内で回されたという話まで出ている」(捜査関係者)

 そのほかにも、任侠山口組が絶大な勢力を誇る信州地域のある直参も離脱したといわれており、これを機に組織内には一気に不穏な空気が漂い始めたという。

「離脱した組長の自宅には、警察が覆面車両を貼り付けて、警戒に当たるなど物々しい雰囲気になり始めている」(地元組織幹部)

移籍先は弘道会きっての武闘派・野内組

 そして、大阪でも動きがあった。

 北村総長らが離脱を表明したと同時に、北村総長らがホームグランドとする大阪市内には、六代目山口組の中核団体である三代目弘道会きっての武闘派組織ともいわれる野内組組員らが入ってきたという。それが知れ渡ると、関西が一時騒然とする事態になったようだ。

 なぜ、北村総長らの離脱に合わせて、野内組組員らが大阪市内に入ったのか。六代目山口組系幹部は、こう話す。

「北村総長ほか任侠山口組の元幹部たちは、野内組に移籍したという話だ。そのことが原因で、なんらかのアクションが起きた際に備えての大阪入りではないか。野内組長自ら大阪に入っているという情報もあり、弘道会側でも、それだけ任侠山口組元幹部らの受け入れに本腰を入れているということではないか」

 ここ最近、特に勢力を拡大させ続けているといわれている野内組だが、この幹部の話によれば、任侠山口組から、弘道会傘下の別の有力組織への移籍も目立っているという。

 この事態を受け、任侠山口組でもすぐさま兵庫県尼崎市内にある傘下団体、二代目古川組本部事務所で緊急幹部会が開催されたようだ。

「今回の移籍劇はこれだけではすまないという情報も飛び交っており、今後も任侠山口組から離脱者が出る可能性が極めて高い。そのため、なんらかのトラブルに発展しないかと現在、当局も警戒を強めている」(捜査関係者)

 三つ巴といわれてきた分裂騒動が、大きな転機を迎えるのかもしれない。

(文=沖田臥竜/作家)

沖田臥竜/作家

沖田臥竜/作家

作家。2014年、アウトローだった自らの経験をもとに物書きとして活動を始め、小説やノンフィクションなど多数の作品を発表。小説『ムショぼけ』(小学館)や小説『インフォーマ』(サイゾー文芸部)はドラマ化もされ話題に。最新刊は『インフォーマ2 ヒット・アンド・アウェイ』(同)。調査やコンサルティングを行う企業の経営者の顔を持つ。

Twitter:@pinlkiai

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