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多死時代到来で“看取り難民”問題…政府、在宅死率を引き上げへ、介護医療院を創設

文=編集部
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 介護医療院が有する機能は、

(1)日常的な医学管理が必要な重介護者の受け入れ、看取り・ターミナルなど長期療養のための医療機能
(2)日常生活上の世話(介護)を一体的に艇庫湯する生活施設機能

であり、つまり“住まいと生活を医療が支える施設モデル”である。

 介護医療院の入所者に対しては、症状が回復すれば自宅に戻るケースが想定される一方で、終の棲家として入所し続けるケースも想定されているが、メインは(2)だ。その手法として提供されるサービスが、アドバンス・ケア・プランニング(ACP)である。

 ACPは、終末期の医療や介護の計画について、患者・家族と医療・介護従事者があらかじめ話し合っておくこと。病状の変化にともなう患者の意思の変化を踏まえ、医療・ケアの方針を繰り返し話し合う。

 患者の意思を確認できない場合や、家族が患者の意思を推定できない場合には、どう対処するのか。厚労省作成の「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」によると、患者の推定意思を尊重して、患者にとって最善の治療方針を医療・ケアチームで判断し、人生の最終段階の医療とケアの方針を決定する。

 看取り場所の提供だけでなく“最期の質”も向上させるのが介護医療院の役割である。

 もうひとつ、介護医療院の創設には、病床再編という医療政策が背景にある。今年3月、医療費増大の原因に挙げられていた介護療養型医療施設(介護療養病床)が廃止されたが、介護療養病床の転換先として介護医療院が用意されたのである。

 介護療養病床数は全国に約6万床で、厚労省は今年4月から6年間の経過措置期間を設定し、移行定着支援加算(1日93単位/1単位=10.00~11.40円)を新設して、転換へと政策誘導していく。

 介護医療院の開設数は今年6月30日時点で21施設・1400床だった。政策動向や開設後の収支状況を見据えながらの様子見がしばらく続くだろうが、介護療養型老人保健施設や医療療養病床からの転換、あるいは有床診療所での新規開設などによって、介護療養病床からの経過措置期間が終了する6年後には、10万床に近づくという見方もある。

 その行方は、団塊世代の看取り場所確保を大きく左右する。
(文=編集部)

BusinessJournal編集部

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