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筈井利人「陰謀論を笑うな!」

日産ゴーン逮捕、東京地検特捜部に世界中から批判…異分子排除の「宗教裁判」

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逮捕されたカルロス・ゴーン容疑者(写真:ロイター/アフロ)

 日産自動車カルロス・ゴーン会長(当時)が東京地検特捜部に逮捕され、衝撃が広がっている。特捜部は11月19日、約50億円の役員報酬を有価証券報告書に記載しなかったとして、ゴーン氏を金融商品取引法違反容疑で逮捕。これを受け日産は同22日、臨時取締役会を開き、ゴーン氏の会長職と代表取締役の解任を決めた。

 この出来事に対しては、起こった直後から、海外メディアや専門家から疑問や批判の声が上がっている。米ウォールストリート・ジャーナルは、検察によるゴーン前会長の取り調べに弁護士が同席できず、疑惑が次々とメディアにリークされるなか、ゴーン前会長が一方的に企業のトップを解任されたことに対し「宗教裁判」だと批判した。

 ゴーン氏がトップを務める仏企業ルノーの地元フランスのメディアでは、西川廣人日産社長らがゴーン氏排除に動いたクーデターだとの見方が広がっている。

 郷原信郎弁護士はITmedia ビジネスオンラインへの寄稿で「堀江貴文氏、村上ファンド事件の時より本件の捜査はひどいと感じた」と述べた。2006年、ライブドア社長だった堀江氏、村上ファンド代表だった村上世彰氏がゴーン氏と同じく東京地検特捜部に逮捕された事件は、米国型敵対的買収の排除を狙った「国策捜査」だったとの見方がある。

 ゴーン氏は日産の経営危機を救った立役者で「コストカッター」の異名をもつ。今回の逮捕の背景にはまだわからない部分が多いものの、日本の経営風土になじまない「異分子」を排除しようとする点で、かつてのライブドア、村上ファンド事件に通じるものがある。

「ジャンク債の帝王」


 政治・経済の支配層が、新たに台頭したり国外からやって来たりする異分子を排除する構造は、とかく閉鎖的といわれる日本に限った話ではない。激しい市場競争を通じて新興企業が急成長し、古い企業をしばしば追い落とす米国でさえ、古い企業と政府との結びつきが強い業界では、旧来の秩序を守ろうとする排除の構造が存在する。それが特に顕著なのは金融業界だ。

 1980年代の米ウォール街で「ジャンク債の帝王」として名を馳せた人物がいる。マイケル・ミルケン氏だ。ジャンク債(くず債)とはその名のとおり格付けが低く、デフォルト(債務不履行)の可能性が高い債券を指す。信用リスクが高い半面、利回りが高く、ハイリスク・ハイリターンの金融商品である。かつてはあだ花扱いされたが、今ではプロ向けの投資対象として定着し、活発に取引されている。このジャンク債を考案したのがミルケン氏である。

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