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沖田臥竜コラム

神戸山口組と任侠山口組、本部事務所をめぐる当局との攻防…新本部へガサ入れの狙い

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新たに本部と認定された神戸山口組事務所に家宅捜索に入る熊本県警

 2015年の分裂騒動から8カ月後、神戸山口組が指定暴力団に指定され官報に公示された際、主たる活動拠点、つまり本拠地として当局が認定したのが、淡路市にあった同組の二次団体・俠友会の本部事務所であった。しかし去年10月、地域住民らに代わり、「暴力団追放兵庫センター」が事務所の使用禁止の仮処分を申し立てると、裁判所はすぐに仮処分を決定、同本部は封鎖を余儀なくされていた。

 そのため神戸山口組では、毎月の定例会などを神戸市二宮にある神戸山口組事務所を使用するなどしてきた。それに対して12月7日、兵庫県公安委員会は、神戸山口組が淡路市の俠友会事務所から二宮にある神戸山口組事務所に本部を移転させたとして、これを新たな本拠地として官報に公示したのである。

 そして同日、この公示と合わせたかのように熊本県警が午前10時から、本部と認定されたばかりの神戸山口組事務所に家宅捜索へ入ったのだ。

「容疑は、今月4日に神戸山口組傘下の四代目大門会(熊本県熊本市)・清崎達也会長が組員ではない一般人を事務所当番にあたらせたという職業安定法違反。公示されて初ということもあってか、捜査陣が多数押し寄せ、事務所へと入ろうとした組員が捜査陣に足止めされ、苛立ちを見せる場面も垣間見られた。家宅捜索をかけたところで、事務所から何か出てくることがないのは誰しもが理解している。だが、こういった捜査を積み重ねて行くことで、神戸山口組に圧力をかけていくのが狙いではないか」(地元関係者)

 今後、任侠山口組でも同じように本拠地とする事務所を移転させたとして、新たに公示し直すことが考えられる。なぜならば、現在、任侠山口組の主たる本拠地として公示されている同組傘下組織である四代目真鍋組(兵庫県尼崎市)の事務所もまた現在使用禁止の仮処分を受け、封鎖されている状態にあるからだ。

「次なる移転先としては、結成式などを行った二代目古川組本部が濃厚ではないかと思われる。ただ任侠山口組の場合、神戸山口組のように毎月の定例会を開催させているわけでもなければ、ブロック会議なども各施設を流動的に使用しているため、特定の事務所を本拠地として認定されにくいような運営がなされている。織田代表(任侠山口組・織田絆誠代表)自体も関東地区にある傘下組織の親睦団体『関東同志会』のトップに就任するなど、今後、関東を拠点に活動することを視野に入れているとも考えられ、当局としても、どこを本拠地として定めるべきか考えあぐねているところもあるのではないか」(他団体関係者)

 今では考えられないが、以前は公営団地などを組事務所として使用する時代があった。法的にも、賃貸契約を結んだ物件を組事務所として使用したところで、なんら問題はなかったのだ。

 しかし、今では組が事務所使用のために賃貸契約を交わすことのみならず、組員個人が契約を交わすことすら禁じられている。物理的手段を用いても、ヤクザを社会から締め出そうという空気は年々強まり続けているのだ。
(文=沖田臥竜/作家・元山口組二次団体幹部)

●沖田臥竜(おきた・がりょう)
元山口組二次団体最高幹部。2014年、所属していた組織の組長の引退に合わせて、ヤクザ社会から足を洗う。以来、物書きとして活動を始め、『山口組分裂「六神抗」』365日の全内幕』(宝島社)などに寄稿。著書に『生野が生んだスーパースター 文政』『2年目の再分裂 「任侠団体山口組」の野望』(共にサイゾー)など。最新小説『死に体』(れんが書房新社)が発売中。

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