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法社会学者・河合幹雄の「法“痴”国家ニッポン」第13回

ピエール瀧“コカイン逮捕”ネタ元は外国情報か…その裏に“韓国ルート”の存在も

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法社会学者・河合幹雄の「法“痴”国家ニッポン」

第13回・特別編 2019年3月、ピエール瀧の“コカイン逮捕”の裏に透けて見える“韓国ルート”と、「麻取」が動いた真の意味

 2019年3月12日、ミュージシャンで俳優のピエール瀧(本名・瀧正則)容疑者(51)がコカインを摂取したとして麻薬取締法違反容疑で逮捕されたニュースが列島を駆けめぐった。法社会学者で薬物犯罪の実態に詳しい桐蔭横浜大学教授の河合幹雄氏に、報道などから読み取れる今回の逮捕劇の内情について解説してもらった。

――瀧容疑者逮捕の一報を受け、犯罪学の専門家としてまず注目した点は?

河合幹雄 やはり、逮捕したのが警察ではなく麻薬取締部、いわゆる「麻取(まとり)」だったことですね。なぜそこがポイントかというと、麻取が動いたということは、日本の薬物犯罪の大半を占めている暴力団関連の事案とはおそらく別筋の、かなりレアなケースであることを意味するからです。

 犯罪捜査というと真っ先に警察が思い浮かぶと思いますが、麻取というのは警察とはまったく別の組織で、厚生労働省地方厚生局に設置されている、その名の通り薬物犯罪の捜査を専門に行っている部署です。

 それで、警察は主に国内の事案を、麻取は国際的な事案を担当している。これは麻取という組織が、国内に流通する薬物全般を専門とし、海外から持ち込まれる医療用麻薬の監督や指導なども行っていることが関係しています。

 警察庁がまとめた2015年の日本の薬物事犯の検挙件数を見ると、計1万9463件のうち1万5980件は覚せい剤事犯ですが、その大半は暴力団がらみ。これらは基本的に警察の担当であり、麻取はまず扱いません。それに対して今回のケースは、国内の暴力団がその売買にほとんど関与していない、2015年の検挙件数でいえば230件しかなかった、非常に珍しい「コカイン」事犯です。その情報が海外からもたらされたからこそ、麻取が動いたのだと思います。

――そもそも麻薬取締官というのは、どんな人たちなのでしょうか?

河合幹雄 麻薬取締官は、身分としては厚生労働省所属の国家公務員ですが、「特別司法警察職員」として警察官と同様に犯罪を捜査し、逮捕や送検などを行う権限を持っています。

 ただ、組織としては警察とは比較にならないほど小規模で、麻薬取締官は全国にわずか260名程度しかいない。だから、年間1万件以上にも上る覚せい剤事犯を扱えるようなキャパシティはそもそもなく、ごく少数の限られた国際的な事案のみを担当しているわけです。

 そういう仕事の性質上、麻薬取締官には薬学と法学の専門知識が必要とされ、実際に彼らの半数以上が薬剤師の資格を有しているといわれます。しかし、実はそうした知識や技能以上に求められるのが、語学力。麻取は日常的に各国の麻薬捜査局と連携を取り、そこからの情報を基に捜査にあたることが多いからです。

――今回もそうだということですね。

河合幹雄 おそらく。瀧容疑者にコカインを譲渡したと報じられている、彼の20年来の知人で通訳業の田坂真樹容疑者(48)は、仕事柄、渡航経験や外国人とのつきあいは豊富でしょう。コカインの調達先は海外もしくは外国人と見るのが妥当で、麻取も瀧容疑者がコカインをやっているという確実な情報を海外から、なかでも韓国経由またはその関連で得た可能性が高いと思います。

 先に述べた通り、また報道でもたびたび言及されているように、わが国ではコカイン事犯が非常に少ないのですが、そのなかで外国人による薬物事犯の国別検挙人員の内訳を見ると、実は韓国・朝鮮はアメリカに次いで多い。瀧容疑者の家宅捜索で押収された韓国紙幣からコカインが検出されたと報じられていますが、非常に暗示的ですね。おそらく麻取は逮捕前からそこに目をつけていて、真っ先にチェックしたのだと私は見ています。

3月13日、関東信越厚生局麻薬取締部が入るビルから移送されるピエール瀧容疑者(写真:日刊現代/アフロ)

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