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鷲尾香一「“鷲”の目で斬る」

「手間かかり全然儲からない」…民泊、新法施行1年で廃業続出、細かすぎる規定が障害

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「Getty Images」より

「いやー、手間がかかるし、稼働率も悪い。全然、儲けにはならないね。廃業も検討しているよ」

 結婚を機に別に自宅を取得したことで、埼玉県さいたま市の結婚前に住んでいた自宅マンション民泊施設として有効活用している知人の男性医師は、こう話す。昨年6月15日に「住宅宿泊事業法」(民泊新法)が施行されて1年。民泊事業では、需要の濃淡が明確に表れ始めているようだ。

 観光庁の公式ウェブサイト「minpaku」によると、8月15日時点の民泊事業の届出件数は1万9436件、民泊管理業の登録件数は1816件、民泊仲介業の登録件数は70件となっている。

 この1年超で民泊事業の届出件数は、民泊新法施行日の昨年6月15日の約8.8倍まで着実に拡大しているものの、事業廃止件数も1325件あり、実際の届出住宅数は1万8111件となっている。

 一口に民泊といっても形態は多様だ。そこで、まずは民泊の種類を整理しておこう。民泊新法施行前から民泊は行われている。これは主に、イベント民泊、体験民泊といわれるもので、たとえば農業体験型民宿や漁業体験型民宿などが該当する。

 これに対して、民泊新法で新たに認められたのが、自宅などを宿泊施設として提供するもので、家主居住型(居住している家に宿泊させる)と家主不在型(居住していないマンション等の空室を宿泊施設として貸し出す)などがある。

 民泊における「住宅宿泊事業」は、「旅館業法第3条の2第1項に規定する営業者以外の者が宿泊料を受けて住宅に人を宿泊させる事業」と規定されており、宿泊施設には以下の措置が求められている。

(1)居室の床面積は、宿泊者1人当たり3.3平方メートル以上を確保

(2)非常用照明器具を設ける

(3)避難経路を表示する

(4)火災その他の災害が発生した場合における宿泊者の安全の確保を図るために必要な措置を講じる

(5)外国語を用いて、届出住宅の設備の使用方法に関する案内をする

(6)外国語を用いて、移動のための交通手段に関する情報を提供する

(7)外国語を用いて、火災、地震その他の災害が発生した場合における通報連絡先に関する案内をする

 さらに、宿泊者の本人確認を行った上で宿泊者名簿を作成し、宿泊者が日本国内に住所を有しない外国人であるときは、その国籍及び旅券番号を記載する。また、宿泊名簿は3年間の保存義務がある。

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