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桜を見る会に裏ルール存在…名簿破棄に関与した安倍首相も官僚も刑法違反、懲役刑の恐れ

文=明石昇二郎/ルポライター
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2019年 安倍首相主催「桜を見る会」(写真:つのだよしお/アフロ)

公文書の私物化

 昨今話題の「桜を見る会」には、“一度参加した人は翌年以降も参加できる”という暗黙の了解事項――すなわち裏ルール――が存在したのだという。もちろん、安倍晋三政権になって以降に設けられた特設ルールである。このルールを知っていたのは芸能界や自由民主党の関係者ら、そして一部の報道関係者に限られ、一般市民は知るよしもなかった。フリーランスで一般市民寄りの「報道関係者」に属する筆者も、知らなかった。

 菅義偉官房長官は11月21日の記者会見で、「前年(桜を見る会に)呼ばれた方がまた(招待者として推薦される)ということは適切なことではなかった」と非を認めていた。本来のルールでは、幅広く招待するために「同じ人が推薦されない」よう配慮するのが原則だったのだという。とすれば、安倍政権ではまるで正反対のルールがまかり通っていたことになる。それも秘密裏に。

 その結果、2014年以降の安倍政権下では、年を追うごとに500人から1000人規模で参加者が増え続けていた。今年の「桜を見る会」に至っては1万8200人にまで膨張。来年も例年どおり実施されていれば、参加者数は2万人の大台に乗っていたかもしれない。それを裏付けるかのように、国費で催される「桜を見る会」の予算は、来年度当初予算の概算要求で例年の3倍以上となる約5700万円にまで増えていたという。

 しかし、「選挙区の住民らをこぞって招待している『桜を見る会』の実態は、安倍首相や自民党の“選挙運動”であり、有権者への饗応(きょうおう)接待を禁止している公職選挙法に抵触するのではないのか――」との疑惑が浮上したことで、来年の「桜を見る会」の開催は急遽見送られることになった。同会を主催していた安倍首相の判断で中止を決めたのだそうだ。

 その後、裏ルールを実行するためには欠かすことのできない「招待者名簿」が廃棄されていたことも発覚。安倍首相によれば、「個人情報を含んだ膨大な量の文書を適切に管理するなどの必要が生じることから、公文書管理法等に基づき」処分したのだという。

 廃棄されたのは「保存期間1年未満の文書」だとされた。この種の文書は安倍政権の勝手な都合でいつ処分してもいいものだと、安倍政権においては規定している。いい気なものだ。公文書を私(わたくし)する行為であり、傍若無人な規定と言うほかない。

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