NEW
スキル・キャリア

ハイパフォーマンスを引き出すために実践すべき10の睡眠テクニック

新刊JP
【この記事のキーワード】

, ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 

※画像:『ハイパフォーマーの睡眠技術』(実業之日本社刊)

 多くの日本人が「睡眠不足」に陥っているようだ。

 OECDによる2018年のデータによれば、日本人の睡眠時間は平均7時間22分で主要28国中最下位。しかも、7時間36分だった2014年から14分減っており、「眠らない国」化が進んでいる。

 その一方で、近年、睡眠の重要性が再注目されている。「寝ないで頑張った」「ここ最近ずっと睡眠時間が3時間」といったことが賛美される時代が終わり、高いパフォーマンスを維持するための「質の良い睡眠」が求められるようになっている。

 では、ハイパフォーマーと呼ばれる「デキる人たち」はどんな睡眠を実践しているのか?

 SleepTech(スリープテック)を活用し、組織の睡眠課題の解決に挑むニューロスペースの代表・小林孝徳氏は著書『ハイパフォーマーの睡眠技術 人生100年時代、人と組織の成長を支える眠りの戦略』(実業之日本社刊)の中で、次の10の睡眠テクニックを提示している。

ハイパフォーマーの睡眠のテクニック

その1  起床時間を一定にする
その2  起きてすぐに光を浴びる
その3  自分が眠くなる時間を把握し、仕事内容を的確に割り振る
その4  繁忙期は70%くらいの力を出し続けるための仮眠をとる
その5  起床後6~7時間後に仮眠をとる
その6  仮眠前にカフェインを摂取する
その7  本睡眠に影響を及ぼす眠りをとらない
その8  寝室では眠る以外のことをしない
その9  寝る前に難しいことを考えない
その10 早く眠れる時は早く寝る
(本書p.85より)

■ハイパフォーマンスを作り出すのは、約20分の「仮眠」だ


 この10のテクニックの中で注目すべきなのが「仮眠」だ。小林氏はこの仮眠を組織で率先して取り入れようとアドバイスする。

 その効果はいかほどか。

 ニューロスペースと三菱地所が共同で行った仮眠室導入実験の結果、下記のような効果があったという。

・仮眠をしなかった午後よりも仮眠をした午後のほうが、JINS MEME(*1)による集中力のスコアが向上した
・アンケートの回答でも、仮眠を取り入れた午後のほうが集中度のポイントがアップした
・「眠気を感じたか?」というアンケート項目において、全体の約58%が仮眠による改善を実感した
・「仮眠をとることで作業生産性が良くなった」と回答した割合は全体の2/3にのぼった
(*1…集中力をリアルタイムで測定できるメガネ)

 つまり、客観面においても、主観面においても、集中力の改善・向上が見られた。パフォーマンスを高めるために集中力は必要不可欠だが、そこに仮眠が大きく寄与することが分かったのである。

 本書では「理想の仮眠時間は15~30分」「仮眠時は心臓より頭を上にする」など、仮眠の効果を最大化するための方法や、会社に仮眠の制度を取り入れるために必要なことを紹介いるので、ぜひ参考にしてほしい。

■デジタルデバイスを駆使しながら自分の最適な睡眠を探る


 もう一つ触れておきたい本書の特徴が、形式的な「質の良い睡眠の取り方」から脱し、その人ごとに適した睡眠を取るように促している点である。

 例えば「22時から深夜2時は睡眠のゴールデンタイム」とよく言われるが、成長ホルモンは何時に寝たとしても、寝始めてから3~4時間の間に比較的多く分泌されるという。「22時から0時に寝ると良い」という説は昔の日本人の就寝時間に合わせたステレオタイプ。実際は何時に寝たとしても質の良い睡眠がとれていれば、成長ホルモンは分泌される。

 また、眠りの「90分サイクル」についても、確かに90分前後にレム睡眠とノンレム睡眠のサイクルが来るものの、「人によっては70分サイクルだし、110分サイクルであることもある」と小林氏。

「こうすれば睡眠の質が上がる」と思い込んで形式的にやっていることが、実は逆効果だということもありえる。自分にとって適したサイクルは睡眠計測デバイスを利用すれば知ることができるので、まずは自分にとって最も適した睡眠を探ることが、ハイパフォーマーへの道の始まりになるのだ。

 働き方が大きく変わり、生産性を重視される昨今において、「寝ないで頑張ることがえらい」という価値観はもう終わりを迎えている。むしろ今、求められているのは、しっかりと睡眠を取り、最もパフォーマンスを出せる状態を維持できるよう自分をコントロールできていることだ。

 本書は個人だけでなく組織の成長という観点からも睡眠の重要性を説く。チーム全体をハイパフォーマンスにするために、リーダー層も読んでおきたい一冊だ。
(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

関連記事